2026/7/11
【行政と地域がともに考える「人と動物が共生できるまちづくり」を目指して】

昨日の産業厚生常任委員会では、
飼い主のいない猫対策について質問しました。
これまで私は、
・神戸市の先進事例の視察
・地域猫活動団体との意見交換
・TNR(不妊去勢手術)の現場同行
・保護猫譲渡会への参加
・市内で活動されているボランティアの皆さんとの意見交換
などを重ねてきました。
また今回、ある地区の現状や地域猫活動に携わる方々からも、多くのご意見や資料をいただきました。
現場には、
・野良猫による糞尿被害などで困っている住民の皆さん
そして一方では、
・自費でTNRや保護活動を続けているボランティアの皆さん
双方の声があります。
私はどちらか一方だけの立場ではなく、双方の声を聞き、地域全体としてより良い解決策を考えることが行政の役割だと考えています。
神戸市では、行政・自治会・ボランティア・獣医師・企業・教育機関が連携し、
・TNR
・地域猫活動
・適正な管理ルール
・住民への啓発
・譲渡促進
・災害対策
まで含めた「人と猫との共生モデル」が進められています。
私自身もこれまで、
・猫不妊去勢助成制度の拡充
・指定病院制度の見直し
・ペット防災
・多頭飼育崩壊対策
・地域猫活動との連携
などを委員会や担当課へ提言してきました。
今回の委員会では、
・助成件数や苦情件数、その内容
・野良猫問題は減少しているのか
・地域の実情を市はどこまで把握しているのか
・地域猫活動団体やボランティアとの連携状況
などについて確認しました。
また、ある自治会で配布された回覧板についても取り上げました。
「迷惑猫」という表現や、「野良猫にはエサを与えないでください」といった内容が中心となっており、地域猫活動をされている方からも相談が寄せられています。
もちろん、糞尿被害や鳴き声などで困っている住民の皆さんの声は非常に大切です。
しかし一方で、行政だけでは対応しきれない部分を、長年にわたり自費で支えてくださっているボランティアの皆さんの存在も忘れてはいけません。
現場では、
・餌代
・ペットシーツ代
・搬送費
・手術費
・治療費
などを負担し、多くの時間を費やして活動されています。
例えば南あわじ市内でも、じゃのひれ周辺で37頭以上を実費でTNRされた方がおられます。
こうした皆さんの努力が、行政だけでは対応できない部分を補い、野良猫問題の抑制につながっている側面もあると私は考えています。
改めて、心から感謝申し上げます。
また、市に寄せられた意見への回答では、
「啓発内容は今後改善を検討する」
「地域猫活動への必要な支援を行う」
「人と動物が共生できる地域づくりを進める」
という考えも示されました。
私は「猫派」「反対派」という対立をつくりたいわけではありません。
困っている住民の皆さんの声も、地域猫活動を続けてくださっている皆さんの声も、どちらも大切です。
だからこそ行政には、双方の声を丁寧に聞き、地域の実情に合った合意形成を進めていただきたいと思います。
【南あわじ市の現状と今後の課題】
現在の補助制度は、
・市民1人につき1回まで
・補助上限5万円
となっており、多頭飼育崩壊や地域全体のTNR活動への対応としては十分とは言えない状況です。
また、指定病院制度により、TNRを専門的に実施している病院や出張手術などが補助対象外となる場合があり、制度本来の目的である繁殖防止の効果を十分に発揮できていない可能性があります。
さらに、現場ではボランティアや地域住民が自費や寄付で活動を支えていますが、行政・獣医師会・動物愛護センター・地域・議会との連携体制には、まだ発展の余地があります。
【今後に向けた提案】
① 淡路島全体の野良猫・地域猫問題の実態調査
② 動物愛護センターと連携した予防的な繁殖対策の強化
③ 兵庫県・淡路島3市・動物愛護センター・獣医師会・地域ボランティア・議会による定期的な意見交換会の設置
④ 多頭飼育崩壊、高齢者問題、ペット防災、地域猫活動を一体的に考える連携体制の構築
⑤ 神戸市の「人と猫との共生推進」の仕組みを参考に、淡路島全体で持続可能なモデルを検討する
⑥ 指定病院制度や補助制度を、繁殖防止・殺処分減少・地域環境改善という本来の目的から検証する
【おわりに】
野良猫問題は、「猫が好き」「猫が嫌い」という対立だけで解決できる問題ではありません。
大切なのは、野良猫を増やさないこと。
それは猫の命を守るだけでなく、住民生活や地域環境、公衆衛生を守ることにもつながります。
行政、地域住民、獣医師会、動物愛護センター、ボランティア、議会がそれぞれの役割を果たしながら連携し、対立ではなく協力による解決を目指すことが大切です。
南あわじ市、そして淡路島全体で、人と動物が共生できる持続可能な仕組みづくりを進めていきたいと考えています。
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