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前田 弘一 ブログ

花園ラグビー場問題 - 問題点の整理

2026/1/1

東大阪市花園ラグビー場第2グラウンドは老朽化しています。そこにサッカーチームのFC大阪が改修の寄付をする問題についてです。

単純に見ると、約束を守らないFC大阪が悪いのですが、
全体としては、この不祥事は、東大阪市役所の不当な制度設計の下で行われている、という構図になります。

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この記事は、問題追及の第10弾です。

本件は多数の出来事があるため、全体像が分かりづらいです。このため、問題点を整理しました。

 

第1.簡単に述べると...

本問題の経緯を簡単に述べると次のとおりです。

第1段階:発端

2019年、東大阪市は、第1グラウンド、第2グラウンド及び練習グラウンドの3個で構成されている東大阪市花園ラグビー場の指定管理者を公募し、応札者からラグビー場に関する提案を受け付けることにしました。
しかし、この公募期間中に、市は、「FC大阪が第2グラウンドを改修する」(寄贈)という任意契約をFC大阪と結びました。
そして、市は、指定管理者の選考事務において、第2グラウンドに関する提案を受け付けないことにしました。
この任意契約は、指定管理者の選考事務の枠外です。

つまり、この任意契約でトラブルが発生しても、市は、指定管理者の選考には影響はないという立場をとっています。
FC大阪は見事にラグビー場の指定管理者になりました。

第2段階:約束を守らず

FC大阪は、寄贈(第2グラウンドの改修)をしていないというトラブルを引き起こしました。このトラブルは指定管理者の選考とは関係ないため、FC大阪は指定管理者の取消をされることはありません。また、任意契約においても罰則の規定はありません。
寄贈問題は、FC大阪が指定管理業務を開始した時点で発覚していたハズですが、市は、これを公表しませんでした。市は本件を不問にしたのです。

第3段階:FC大阪への便宜供与

2020年、市長はFC大阪の名誉相談役に就任し(現在は退任)、FC大阪の広告塔として活躍しました。この活躍の一環として、市は、FC大阪に、第1グラウンドをホームグラウンドにすることを許可したのです。改修工事のため第2グラウンドが使えなくなるので、第1グラウンドを一時的措置としてホームグラウンドとして使用を認める、という意向だと思います。ところが、期限までに改修工事は実施されませんでした。このようなことでは第1グラウンドの使用を認めた意味がありません。
市は、FC大阪だけの説明を信じ込み、任意契約を結び直し(2024年)、寄贈の期限を再設定(2028年10月)しました。この期限まで第1グラウンドをホームグラウンドにすることになっています。

第4段階:寄贈への疑念

2028年10月に改修(寄贈)が完了した場合、FC大阪は(第1グラウンドではなく)第2グラウンドをホームグラウンドにすることになっています。寄贈をしてもFC大阪にはメリットはありません。
FC大阪が本当に寄贈をするのか強い疑念があります。

 

第2.問題の中核

本問題の中核は、指定管理者が不当に決められてしまった、ということです。これは市の責任です。

そもそも、指定管理者の選定の公募期間(2019年)の途中で、市とFC大阪が寄贈に関する任意契約を結び、選定のための募集要項を歪めた市が悪いのです。(詳細は後述)

仮に選定の提案に寄贈を盛り込んでおけば(これが正当な手続です)、FC大阪は寄贈を実現していないのですから、指定管理者の取消処分になります。これは罰を与えたことになります。そして、2020年に問題は決着していたのです。これが正当な手続です。

 

第3.問題は「追記」で始まった

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事の起こりは、2019年の東大阪市花園ラグビー場の指定管理者の公募です。
公募に当たり、東大阪市は、2019年11月に「東大阪市花園中央公園エリア官民連携魅力創出整備事業指定管理者募集要項」を定め公開しました。
公募の日程は次のとおりでした。

  1. 2019年11月1日、指定管理者の公募開始
  2. 2019年11月25日、「基本協定書」(市とFC大阪の2者間の任意契約)締結
  3. 2019年11月26日、市は募集要項に「追記
  4. 2020年3月2日、公募期間終了

公募期間中に、市は募集要項に「追記」をしたのです。修正をしたとも言えます。このようなことは通常はありえません。しかも、市とFC大阪の2者間の任意契約である、基本協定書の締結の翌日に、です。

募集要項は市の「東大阪市公の施設の指定管理者の指定手続等に関する条例」で規定されています。
基本協定書は、任意の契約であり、条例の適用を受けません。

 

第4.「追記」の問題点

「追記」(2019年11月26日)には次のとおり書かれています。

 また、11 月 25 日に、FC大阪からラグビー場の第 2 グラウンドに 5,000 席以上のスタンドを整備し、寄贈をしていただく内容で協定を締結いたしました。具体的な内容は今後協議して決定していきますが、実現すれば一体管理業務において工事期間中の使用制限や、管理内容に変更が生じます。追加情報は随時提供していきますので、現在は第2グラウンドを整備することの提案や増設するスタンドを使った活用の提案は控えていただき、第2グラウンドを現状のまま活用する内容でのご提案をお願いします。市からは確定情報が固まった段階で情報を提供していきますので、それまでは統一的なルールとして既存の第2グラウンドを活用する提案でのご検討をお願いします。

東大阪市花園中央公園エリア官民連携魅力創出整備事業指定管理者募集要項 第13ページ 2019年(令和元年)11月26日追記

この「追記」には大きな問題が含まれています。

(1)寄贈は、実際には、実現していない

「追記」をじっくり読んでください。

「寄贈があるのだから(前提)、第2グラウンドに関する提案をしないでください(結論)」というのが「追記」の趣旨です。

しかし、寄贈は、実際には、実現していません。
つまり、「追記」の前提が崩れているのです。

前提が崩れているのですから、結論としての、第2グラウンドの提案をするな、という指示は無効になるべきです。

しかし、結論部分は有効なままで、第2グラウンドの提案は禁止されたまま選定事務は進められました。

つまり、募集要項は、正当に機能していなかった、ということです。

募集要項が正当に機能していない、ということは、指定管理者の選定は不当であった、ということです。

不当であるため、指定管理者を選定し直す、というのが理想論としての正しい振る舞いです。

しかし、仮に今後とも寄贈が実現しなくても、FC大阪は指定管理者であり続けることはできます。
このことは不当ではありますが、市の(「追記」による)不手際による選定だったため、選定自体にはFC大阪の落ち度は無く、市はFC大阪に与えた指定管理者を取り消すことはできません。指定管理者の取消は条例事項ですが、本件は取消要件に該当しないため、条例を根拠に取消はできないのです。

市は、市の不手際であるとは認めていません。
市は、指定管理者の選定は正当であった、と主張しています。
確かに、条例で規定している範囲内では、選定は正当でした。
市は、「追記」の議論を意図的に排除し、それ以外の部分での正当性を主張しているのです。

 

(2)第2グラウンドを提案から除外

東大阪市花園ラグビー場は、第1グラウンドと第2グラウンドと練習グラウンドの3個で構成されています。
この3個のグラウンドの指定管理者を選定しようとしているにも関わらず、市が第2グラウンドを提案から除外したことは不当です。

不当であることを分かりやすく読者に理解していただくため、条例に準拠した正当な手続を示しておきます(下の図)。

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指定管理者の選定に関する正当な手続の流れ図

条例に準拠した正当な手続の場合、第2グラウンドを含めて提案・審査することになります。

実際に行われた指定管理者の選定の流れ図は下図のとおりです。

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不当な、本件の指定管理者の選定手続の流れ図

 

本記事で言う任意契約とは、分かり易く言い換えるならば、自由契約とも言えます。契約の当事者が、お互いに自由に条件を提示し合意する契約をいいます。寄贈の期限を設けないこととか、約束を守らなくても罰則を与えないとか、そういう不当な約束を自由に結べる契約のことです。

本件の核心は、本来、条例に基づいて厳格に運用されるべき指定管理者の選定手続に、市が任意契約(自由契約)である基本協定書を組み込んでしまったことにあります。

本来であれば、市はFC大阪の資産状況や建設計画を正式に審査し、寄贈が履行されなければ指定管理者を取り消す仕組みが必要でした。しかし、市はあえてFC大阪の資産状況を把握せず、寄贈を強制できない任意契約を採用しました。

2019年に、任意契約である基本協定書が、条例で定められた募集要項に「追記」という形で組み込まれ、募集要項を修正してしまいました。これにより、寄贈が善意扱いとなり、寄贈が実現しなくても罰則を科せない構造が生まれました。

募集要項は条例事項であり、しかも公開し、運用されてしまっているのですから、任意契約(基本協定書。法令を根拠にしない契約)を根拠に、「追記」(修正)を加えることは不当です。

追記によって、

  • 募集要項(寄贈を強制すべき立場)
  • 基本協定書(寄贈を強制できない任意契約)

という矛盾した二つの論理が無理に合体され、制度設計そのものが破綻しました。

そして、FC大阪が寄贈の約束を守らないことによって、この矛盾が顕在化したのです。

市は、FC大阪の寄贈を善意によるものだ、と主張しています。確かに、任意契約(基本協定書や再協定書)だけに着目すれば、無償で15億円もの寄贈をすることは善意になるでしょう。善意であれば、寄贈を無理強いすることはできませんし、寄贈をしなくても何の罰則も生じません。

指定管理者の選定は条例事項です。公共物に関する取決めであるため、寄贈を強制できるような措置が必須なのです。不正があれば何らかの罰則がなければなりません。募集要項の立場からすれば、本来であれば、寄贈を強制すべきなのです。寄贈を実現できなければ指定管理者の取消をすべきなのです。そうすることによって公共物を安全に管理できるのです。

FC大阪が寄贈を実現できていない以上、本来なら指定管理者の取消処分が必要ですが、市が任意契約を制度に組み込んだため、取消処分ができない状態になっています。これは市長の判断によって生じた構造的な問題であり、責任は市側にあります。

第1グラウンドをFC大阪に使わせるよう許可したのは市長です。
許可があれば使うのは企業として合理的判断です。
【FC大阪が乗っ取り】などということがあり得るわけがありません。市長がFC大阪を招き入れたのです。
諸悪の根源は東大阪市役所です。

深刻なのは、誰もこの不当性を訴えず、寄贈をする・しないの問題だけに着目していることです。
FC大阪は現時点で寄贈ができていないのですから、本来であれば、指定管理者になるべきではないのです。即刻、指定管理者をクビにすべきなのです。

 

(3)市役所は知っていた

「追記」には「市からは確定情報が固まった段階で情報を提供していきます」と書かれていますが、追加情報はありません。当たり前です。寄贈が無いのですから。

また、追加情報が無い、ということは、公募の時点で、東大阪市役所は、寄贈がない、またはその可能性が高いことを知っていたのです。悪質です。

なお、「追記」における「確定情報が固まった」という表現は、進次郎構文ですね。
進次郎構文とは、小泉進次郎氏の発言に由来する、同じ意味の言葉の繰り返しや当たり前すぎる表現が特徴で、論理的な中身よりも雰囲気や勢いを重視した文体のことです。

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確定情報が固まった - 聞いている方が固まってしまう

 

第5.問題視しない市の対応

基本協定書(2019年)には、寄贈の期限は書かれていませんでした。

期限が書かれていないのですから、FC大阪が指定管理を始めた2020年(令和2年)10月1日時点が、寄贈計画に係る期限であると解釈するのが妥当です。
しかし、当時、寄贈計画は公表されていません。

つまり、FC大阪は、市をだました、という構図になります。

この時点(2020年10月1日)で、市は、問題を真摯に受け止め、FC大阪に何らかの対応を迫り、それを公表すべきでした。そうすれば、その行為が市の免罪符になったでしょう。

ところがです。
市はだまされたのですが、それを認めようとしていないようです。
「追記」にあるような「確定情報が固まった」のであれば、そのような報告をFC大阪から得るはずです。でも、この報告は無いハズです。
逆に見れば、報告が無いので、寄贈は無い、寄贈計画は無い、ということを市は知っていたハズです。
知っていながら、市はこれを問題として取り扱わず、公表せず、です。

外形上は、FC大阪が市をだました、ということになります。
しかし、市は、だまされたという態度を取らず、逆に、FC大阪との癒着を深めていくのです。

FC大阪に問題があるのですが、市の対応にも問題があります。公共機関として、市の財産を守ろうとしていないのです。

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明るく、気楽な広報誌「東大阪市政だより」(2020年10月15号)
魅力ある花園になる予定でした

市の広報誌は、花園がお花畑であることを演出していました。

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第6.FC大阪との癒着

(1)基本協定書(任意契約)

基本協定書(2019年11月25日。任意契約)には、寄贈の期限や罰則の定めがありませんでした。
この約束が守られていないということは、この約束を取り決めた時の市のあり方がズサンだったということです。これは癒着のなせるワザです。

約束を守らないFC大阪が悪いという見方はありますが、そのような不正が起こらないように制度設計するのが東大阪市役所の本来の仕事です。

また、FC大阪が指定管理を始めた時点(2020年10月)で、市は、寄贈の計画が無いことを公表せず、不問にしていました。FC大阪に有利な計らいをしたと言えます。

 

(2)FC大阪名誉相談役

市はFC大阪から基本協定書(任意契約)違反という被害を受けているにも関わらず、なんと、東大阪市長は、2020年11月1日にFC大阪の名誉相談役に就任しました。
市長は、FC大阪の広告塔になったのです。
問題を追及することの真逆をしているのです。
辞任は2024年5月31日でした。

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FC大阪の名誉相談役として東大阪市長野田義和さん(写真の左)が就任しました
(2020年11月1日)

 

(3)寄贈の期限

市長が名誉相談役である2021年6月29日、市とFC大阪は、「覚書」を締結しました。
この「覚書」では、寄贈の期限(スタジアムの建設期限)を2023年3月31日まで、と定めました。

残念ながら、この期限は守られず、寄贈は実現しませんでした。

この時点で、市は、寄贈を断念するという判断もありえました。しかし、そのようなことをすれば、指定管理者の選定が不当であったことがオオヤケになるリスクがあります。期限を延長し、時間を稼いだ方が、選定のやり直しができにくくなります。(この段落は私の想像です)

この「覚書」(2021年6月29日)は現在では破棄されており、「再協定書」(2024年12月23日)によって寄贈の期限は2028年10月に延長されました。
基本協定書(2019年)から数えて9年後です。

9年も経ってしまえば、寄贈をしようが、しまいが、FC大阪の指定管理者の地位は確固たるものとなり、指定管理者の選定のやり直しというハナシにはならないでしょう。

 

(4)第1グラをホームスタジアムに

昔は、老朽化した第2グラウンドがFC大阪のホームスタジアムでした。
「覚書」(2021年6月29日)で、市は、FC大阪に、第1グラウンドをホームスタジアムとして使えることを許可しました。

FC大阪は基本協定書を守っていないのですから、本来であれば、市はFC大阪に懲罰を与えるべきです。しかし、それとは真逆の措置を講じたのです。もっとも、基本協定書は任意契約なので、懲罰を与えることはできません。

「覚書」(2021年6月29日)は、その後「再協定書」(2024年12月23日)に変化していきますが、寄贈(第2グラウンドの改修)が完了しないまま、FC大阪に第1グラウンドをホームスタジアムとして使うことを認めています。2028年10月まで、この状況は続きます。

2021年の覚書から2028年の寄贈の完了までの約7年の長い間、FC大阪は寄贈する・寄贈すると言い続け、第1グラウンドを使い続けるのです。市はそれを認めました。この場合、使用権を与えるのは市側なのですから、FC大阪が悪いというより、市側が悪いのです。

FC大阪は寄贈が完了すれば第2グラウンドをホームスタジアムにしなければなりません(2025年6月30日付け覚書の3)。第1グラウンドが使えなくなるのです。FC大阪にとって、寄贈をするメリットはありません。

 

(5)優先使用権

「覚書」(2021年6月29日)で、市は、FC大阪に、Jリーグ(サッカー)の試合の場合、花園ラグビー場を優先的に使用できることを認めました。この「優先的に」とは、ラグビーで使う場合と同程度に優先度がある、という意味です。

 

(6)市教委が生徒に清掃をさせる

市長が名誉相談役であった2022年12月25日(日)に、東大阪市花園ラグビー場第1グラウンドで、東大阪市立日新高等学校の生徒などが無償で清掃活動をしました。

この清掃活動は、ラグビー場の管理スタッフから
「鳥のふんなどが多く、清掃が大変だ」
と聞いた、市の教育委員会が企画し、高校生など計25人が参加しました。

このラグビー場は、東大阪市が所有する公共施設です。清掃などの運営・管理を指定管理業者(FC大阪を含む)に委託しています。
清掃を業者に委託しているのですから、清掃は業者が実施すべきです。
にも関わらず、市の教育委員会の課長が率先して生徒を組織化して無償で清掃をしたのです。
業者は清掃をする必要は無くなりました。つまり、清掃に係る経費の支出をしなくても良くなったのです。
市が業者に便宜供与をしたのです。
FC大阪は指定管理業者です。市長がFC大阪の名誉相談役だったので、その影響があったと感じます。

美談とその裏側 - 東大阪市

教育的意義は不明だが、美談にはなる教育 – 東大阪市

 

(7)再協定書

基本協定書(2019年)の後継版として「再協定書」(2024年12月23日)があります。正式名は「第2グラウンドのスタジアム建設に関する協定書」です。
公共施設のあり方に関する取決めなので、市は公式に第三者を交えて検討をすべきでした。
しかし、市長とFC大阪だけで決めてしまいました。寄贈することが決められていますが、寄贈がなくても何の罰則もありません。皆さんは「ザル」という言葉を知っていますか?

 

(8)市議会での追及

2025年6月26日、FC大阪による第2グラウンド建設計画が公表されました。建設費用は約15億円です。

この公表内容について、誰しもが疑問に思うことがあります。
「この第2グラウンド建設計画は、本当に、実現するのだろうか?」

そして、大人の皆さんですから公言する者はいませんが、次の回答が心の中で浮かびます。
「いや。実現するわけがない。」

2019年から数えて約6年後に計画が公表されたのです。
「いままで、何をやってたんや?」

この内心のモヤモヤを持ちつつ、市を追及したのが、同日に開催された市議会閉会中審査でした。本問題の首謀者は市長であることが見えました。

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東大阪市議会での市長の答弁
当事者の言い分だけを信じるのは、オレオレ詐欺を信じるのと同じです。

花園ラグビー場問題 – 市議会の追及

個々の事象だけを見ると、たいしたことはないと感じるかもしれませんが、どの事象もFC大阪にとって有益です。諸々の出来事を総合的に考えると癒着であると言えます。
市は多くの公的資源をFC大阪という1個の民間事業者に不当に割り当てているのです。
この不当な割り当ては、任意契約などによるものですから、市長の采配です。
これを癒着と言わずして、何と言おうや(漢文調反語表現)。

 

第7.市長の立場で考えてみる

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市議会での質疑に市長は毅然と対応しました
(FC大阪視点)

仮にFC大阪の財務状況などを市が公式に評価したらどうなるでしょうか。

「寄贈できるのかどうか、わからない」という評価もあり得ます。現時点だけを見ればそのような評価になるのかもしれません。しかし、「寄贈する・寄贈する」と言い続けて、2028年10月期限まで含めると9年間も寄贈していないのですから、今後本当に寄贈するのか疑わしいです。
また、寄贈が完了すれば、FC大阪は第1グラウンドをホームスタジアムにできなくなり、そこでJリーグの試合をすることができなくなります。FC大阪にとってメリットはありません。

過去の実績などを考慮した場合、特段の何かが無い限り、FC大阪には寄贈できる能力はないと考えるのが妥当です。特に、公共施設のハナシですから、不確実性のある方向にハナシを進めることは不当です。

そのように考えた場合、FC大阪に寄贈を期待できない・しない、という結論になってしまいます。

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私には、特段の何かが見える

では、寄贈しなくても良いようにするとか、任意契約を無かったことにする、といった決着の付け方はあるのでしょうか。

そんなことをすれば、今までのモメゴトは何だったのか、第1グラウンドを長期間使えるようにしたのは何だったのか、などという批判が起こるでしょう。そもそも「追記」をしたのが誤りだったということになり、指定管理者の選定のあり方が問題になり、市長だけが悪者になります。

道義的責任として、FC大阪は自主的に指定管理者を辞退することが望ましいのですが、苦労して獲得した社会的地位・収入源を捨てるようには思えません。FC大阪の観点から見れば、逃げ切れた、ということになります。

市が単独で判断するのではなく、FC大阪の行動を見て判断する、という方がFC大阪に責任があるかのように見せやすくなります。

市長の立場としては「寄贈を言い出したのはFC大阪だ。財務状況は知らん。言い出したとおり、寄贈をしろ。市をだますな。市役所をなめるな。」という路線で突破するしかないのかもしれません。

もっとも、公文書に「確定情報が固まった」という進次郎構文を書いているようでは、なめられるかもしれません。

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「確定情報が固まった」と書かれた公文書を舐めている猫

市長の思想信条は次のとおりです。

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「職員たるもの 前例がない 予算がない 法令がない という言葉を口にしてはならない」(2025年4月)
職員は市長の道具として働け、と言ってるのと同じ

「職員たるもの 前例がない 予算がない 法令がない という言葉を口にしてはならない」

一般論として、組織のトップの訓示というものは、組織の目的を一般職員と共有するために行われます。この市長の訓示で欠落しているのは「目的は何か」「何のために」です。
目的は市長が決めるのです。一般職が決めるのではありません。
市長の訓示のとおり行動した場合、法令の抜け道を探ることになるかもしれません。その方法を考え、実行するのは一般職です。
民間企業と癒着する目的を達成するには都合の良い訓示になっています。
市職員は如何にあるべきか、という矜持は職員自身の意思で持たねばなりません。

 

第8.だまされることの責任

内心では、FC大阪が寄贈するのは無理だろうなぁ、と感じている御仁は多いのではないでしょうか。
降参した(寄贈できない or  寄贈しなくて良い)と先に言った者が負け、というゲームです。時間が無駄に流れます。

FC大阪が寄贈するのは無理だろうなぁと内心感じることに、既視感はありませんか?
そうです。寄贈のハナシが最初にでた2019年に見ましたよね。

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無理じゃないか?
確か、2019年にも同じことを感じた気がする

「だまされることの責任」

1945年、日本敗戦。日本人の多くは「だまされた」と言った。そして60年後の今、再び「だまされた」と人々は言うのか…。
敗戦の翌年、映画監督の伊丹万作は「だまされるということ自体がすでに一つの悪である」と言い、「あんなにも雑作なくだまされるほど批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己のいっさいをゆだね……『だまされていた』といって平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でもだまされるだろう」と書いた。

https://www.koubunken.co.jp/book/b201809.html

何度でもだまされるだろう。

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だまされることの責任

戦争責任者の問題 伊丹万作

(参考)

花園ラグビー場第2グラウンド問題 - 資料集

以上

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著者

前田 弘一

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