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山崎 たかし ブログ

一般質問を終えて ~「休息する権利」の議論で感じたこと~

2026/6/16

先日の一般質問終了後、Xで

「終わったあとにもう少し上手い再質問のやり取りもあったなと反省」

と投稿しました。

では、何が反省だったのか。

今回は武蔵野市子どもの権利条例の「休息する権利」について質問を行いました。

私が問題提起したのは、武蔵野市子どもの権利条例逐条解説にある

「子どもが理由を言わずに休みたいと言ってきた場合には、その本意を酌み取り、子どもの気持ちに向き合う必要があります」

という記載です。

・「休む権利」を巡る過去の議論

武蔵野市子どもの権利条例の制定過程では、当初「休む権利」が盛り込まれていました。

その内容は、

「子どもが身体的、精神的な回復のための休息を取ることができる、自分らしく自由に時間を過ごすことができる」

というものでしたが、一部では「子ども特別休暇」のように、子どもが自由に学校を休める権利であるかのような受け止め方もされ、大きな議論となりました。

しかし、児童の権利に関する条約第31条で規定されているのは “rest” 、つまり「休息」です。

学校を欠席する権利ではありません。

本来は、子どもが日常的に十分な休息や遊びの時間を確保できる環境を整えることを求める規定です。

そのため最終的に条例では「休む権利」ではなく「休息する権利」という表現に改められました。

・今回の答弁で感じた違和感

私は、

「子どもが理由を言わずに休みたいと言ってきた場合には、その本意を酌み取り、子どもの気持ちに向き合う必要があります」

という逐条解説の記載は、本来の「休息する権利」の説明として適切なのかを質問しました。

なぜなら、この説明は

「普段から十分な休息を取れる環境を整える」

という話ではなく、

「子どもが休みたいと言ったときに大人がどう対応するか」

という話になっているからです。

市長からは、

「休息する権利は学校を欠席する権利ではなく、条約にある rest の意味で理解している」

との趣旨の答弁がありました。

この点については、私も認識を共有しています。

ところが、その後の担当部長の答弁では、

「子どもが休みたいと言った場合に、その本意を酌み取り、気持ちに向き合う」

という説明が繰り返されました。

さらに、

「この休みに限らず、全般的に大人が向き合わなければいけない課題」

との答弁もありました。

私はここに大きな違和感を覚えました。

・それは「休息する権利」なのか

子どもが

「休みたい」

と言ったとき、その気持ちを聞き取り、理由を理解しようとすることは大切です。

しかし、それは本当に「休息する権利」の話なのでしょうか。

むしろ、

「意見を表明し、参加する権利」

の話ではないでしょうか。

実際に答弁の内容も、

子どもが何かを伝える

大人がその思いを受け止める

寄り添う

という説明でした。

これは休息の話ではなく、子どもの意思表示をどう扱うかという話です。

だから私は再質問で、

「今の話だと意見表明の権利の話ではないですか」

と指摘しました。

しかし最後まで整理された答弁は得られませんでした。

・実は複数の権利が関係する話

そもそも

「理由を言わずに休みたい」

という一言だけでは、どの権利の問題なのかは分かりません。

例えば、

いじめや精神的な不調が理由なら
→ 安心して生きる権利

好きなアーティストのコンサートに行きたいなら
→ 遊ぶ権利

習い事が詰まり過ぎて疲れているなら
→ 休息する権利

別の学びの機会に参加したいなら
→ 自分の意思で学ぶ権利

となります。

そして、その思いを大人に伝えること自体は
→ 意見を表明し、参加する権利

です。

つまり、この一文には複数の権利が関係しているのです。

それを「休息する権利」の解説としてまとめてしまうことは、権利の整理としてかなり乱暴ではないでしょうか。

・私の反省

今回の一般質問での反省はここです。

私は

「それは意見表明の権利の話ですよね」

と指摘した後、さらに質問を続けました。

しかし今振り返れば、

「別の権利の説明を休息する権利の解説として記載するのは不適切です。速やかな訂正を要望します」

と要望だけ述べて質問を終えるべきだったと思います。

要望であれば答弁は発生しません。

結果として、その後の答弁はさらに論点が整理されないまま進み、かえって議論が拡散してしまいました。

そこは反省点です。

・この問題は終わりません

今回のやり取りを通じて感じたのは、市長が説明した「休息する権利」の考え方と、担当部署が説明する内容にずれが生じているのではないかということです。

また、子どもの権利を市民に正しく理解してもらうという観点からも、この逐条解説の記載は再検討が必要だと考えています。

私は、この問題をこれで終わらせるつもりはありません。

条例の趣旨を正しく伝えるためにも、そして子どもの権利をより分かりやすく整理するためにも、今後も引き続き議論していきたいと思います。

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著者

山崎 たかし

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