2026/7/23
近年は、ライフセイバーの人手不足や財政難、砂浜の減少など、さまざまな理由から海水浴場そのものが減少しているようです。夏場の危険な暑さも影響しているのかもしれません。私の周りでも、海水浴に出かけたという話を以前ほど聞かなくなりました。その昔は、潮風や海水に身をゆだねて健康を養う「潮湯治」という言葉もあったほど、海は人々にとって身近な夏の楽しみでした。しかし時代の移り変わりとともに、海との付き合い方も少しずつ変化してきたように感じます。
そんな海には、昔から「お盆の時期には入らないほうがよい」と言われてきました。超自然的な言い伝えとして語られることもありますが、実際にはクラゲの発生や土用波、また離岸流の危険性など、この時期ならではの理由があることが知られています。もちろん、遊泳禁止区域での海水浴は論外ですが、監視員のいない海岸なども決して安全とは言えません。
実は私は、中学一年生のころ、南知多町の内海海岸で、今でいう「離岸流」に流され、遭難しかけた経験があります。浅瀬で遊んでいたはずなのに、気づけば足が届かなくなっていました。そして、あれよあれよという間に、防波堤の外へと流されかけたのです。
近くにいたおじさんと、サーフボードに寝そべっていた女性二人も一緒に流されました。皆でそのサーフボードにつかまり、力を合わせてバタ足を続け、なんとか防波堤までたどり着きました。後になって考えれば、岸をめざしたのではなく、防波堤への横移動であったことが奏功したのかもしれません。何度思い返しても背筋の寒くなる経験です。
その前年、兄を亡くしていた私は、親にどこかへ連れて行ってもらえる状況ではありませんでした。不憫に思った知人が海へ連れ出してくださったのですが、この出来事を親に話したのは、十年ほど後になってからだったように記憶しています。
今年も、水難事故が心配される季節がやってきました。海も川も、自然は楽しい思い出を与えてくれる一方で、ほんのわずかな油断が命に関わることがあります。楽しい思い出は、楽しい思い出のままに。
どうか皆様、この夏も、"水"にはくれぐれもご用心ください。
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ハットリ マサヤ/57歳/男
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