2026/1/6
新年明けましておめでとうございます。皆さまには健やかに新春をお迎えの事とお慶び申し上げます。正月早々に米国によるベネズエラ大統領拘束とのニュースが飛び込んできました。波乱な新年の幕開けを予感させられます。2026年がどのような年となるのか、外交、経済、政治の各方面から予測してみたいと思います。

グローバリズムの時代が終わり、G7のようなグループが存在しない状態の世界へ突入する中で、世界のパワーバランスが大きく変わり、日本の外交戦略も見直しが迫られています。オバマ大統領が米国は世界の警察官としての役割を果たせないと表明し、更にトランプ大統領のアメリカの国力を取り戻そうとするMAGA思想と相互関税政策が打ち出された事により米国の国際社会での役割は大きく変質しました。常任理事国の拒否権により機能しない国連、圧倒的なパワーが存在しない中で、民族や宗教、歴史や地政学的な対立など、世界各地の分断と対立が表面化しています。

こうした状況で、我が国は、自由と民主主義を守る陣営にあって、海を隔てて、中国ロシア北朝鮮と言った独裁国家と対峙する最前線に位置しています。アジア各国との連携や、安倍元総理が提唱したインド太平洋(FOIP)の連携、NATOとの協力なども通じた包囲網の形成は大事です。日米安全保障条約が東アジアの平和と安定の基礎ではありますが、世界の警察官の役割を放棄するアメリカが同盟国に求める応分の負担にも応えて行かなくてはなりません。防衛予算がGDPの1%から2%へ倍増する事になり、マスコミや一部野党からの批判がありますが、致し方ない事と思っています。世界の環境が変化する中で、平和ボケした理想を掲げ現実の対応を怠るような訳にはいかないのです。

政府は今年、防衛3文書の改訂や武器輸出に関する規制緩和について検討を行いますが、その行方を注視して参ります。また関税政策により保護主義に傾く米国を横目で見ながら、日本が主導するTPPを活用して、EU各国やインドなどミドルパワーと連携し、自由貿易の旗を主体的に掲げる役割を果たす事が必要だと考えています。台湾有事を巡る高市総理の発言から中国からの経済的威圧やレーダー照射といった事案まで発展しています。国内の一部には中国が求める発言の撤回をするべきだとする意見もあるようですが、茂木外相はじめ外務省も一致して撤回の必要なしとして対応している事を心強く思い、支持しています。

高市総理の発言は我が国の平和安全法制に基づく集団的自衛権の一部行使に関する考え方に沿った内容であり、従来の政府方針と変わりません。中国の過剰な反応に対して、目の前の障害を避けるために取り合えず相手の求めに応じて謝罪撤回するという行為は国益に反します。毅然と正当な我が国の姿勢を示す事が重要です。渡航制限により中国人旅行客が減る事で、経済的な損失をマスコミ等が報道しますが、独裁国家との取り引きには常にこうしたカントリーリスクがついて回る訳であり、それ故に、我が国では経済安全保障法案を成立させ、同志国を中心にしたサプライチェーンの再構築を促して来たところであり、これを機会に、観光関連産業でも体質改善を図っていくべきだと考えています。

30年続いたデフレ経済から、漸く物価上昇が定着する中でインフレ経済へ向けた政策の変更が求められています。2026年度当初予算が122兆円と過去最高となり閣議決定されました。高市内閣が掲げる『責任ある積極財政』が放漫財政になっているのではないかとの批判が一部マスコミから漏れ伝えられます。インフレ経済となり、税収が過去最高となる中で、財政が大きく膨らむ事は必然であり、これに応じて、むしろマクロ経済全体のGDPを如何に増やして行くかを考えて行く発想の転換が必要です。岸田内閣では新しい資本主義を掲げ、物価高対策として、物価と賃金の好循環を実現する労働分配率の引き上げなど、分配の論理に力点をおいて参りましたが、サナエノミクスでは、分配の理論と共に、マクロ経済全体のパイを広げるための官民挙げた産業成長を実現する積極的な投資の必要性を訴えています。半導体や造船など17分野を戦略分野と定め、民間だけでは投資できない長期的な信用補完などを政府が補う等して取り組んで行くとしています。人口減少社会が現実となっている我が国ですが、技術革新、研究開発で世界をリードして、引き続き世界の真ん中で重要な役割を果たす国家を創り上げようとしています。

今、世界は第3次産業革命とも言われるデジタル革命により画期的な生産性の改善が進んでいます。この波に乗り切れるかが次の時代の先端に居られるか否かの瀬戸際になります。デジタル革命の初期はインターネットやSNSの発展による世界の変化があり、米国がGAFAを通じて世界を席巻しています。プラットフォームを握られているため、我が国は米国へ巨額のデジタル赤字を続けなくてはならない構造に追い込まれています。次のAI革命では、日本もイニシアティブを取れるようにするべきとスタートアップ企業支援やIT企業との官民での情報交換など、自民党本部やデジタル庁でも取り組んで来たところです。AI革命にむけた環境整備では巨大なデーターセンターや電源供給体制整備のための巨額な投資が不可欠です。また世界最高の安全基準を満たしたうえで、国内各地で進む原子力発電の再稼働の動きは加速させて行かなくてはならないと考えています。

新年会等で地域を回っていると、日本政府の巨大な債務残高について不安視するご意見を随分と頂きます。財政再建を優先する財務省を中心に、不安視する情報をマスコミに提供している事も一因でしょう。確かに対GDP比でみても日本の債務残高は先進諸国で突出しているのは事実です。しかし一方で、日本は世界最大の債権国であり、国債の大半が国内で消化されている現状では、ギリシャ等財政破綻した国々とは基礎体力が違うというのも抑えておかなくてはいけません。インフレによって税収が増えると財政再建へ回せという圧力がかかりますが、第3次産業革命を勝ち抜き、日本の産業を世界の先頭に立たせ、その果実をもって再建原資とする。経済成長あっての財政再建という順番を履き違えてはなりません。勿論、金融市場からの理解信頼は大前提であり、そのためには、夏までに政府がまとめる日本成長戦略について、投資対象を十分絞り込み、説得力を持った内容とならなくてはなりません。高市内閣が新しく設置した日本成長戦略会議の議論の推移を見守りたいと思います。
高市内閣の発足により、連立の枠組みが変わり、積年の課題へ果敢に挑戦する中で、国民に信を問う時期が年内に行われると噂されています。元旦の日経新聞でも、4つの選択とした記事がありました。年始早々の1月。3月予算成立後の4月。通常国会終盤の6月。内閣改造時の秋。このうち、昨年末の臨時国会が会期延長もなく、衆議院の定数削減法案も次の通常国会に持ち越されたために、年始早々解散総選挙の選択肢は無くなりましたが、残る3つの選択肢は十分にありうる情勢です。とりわけ6月が本命とされますので、しっかりと照準を当て準備して参ります。高市政権の掲げる『日本列島を強く豊かに』する成長戦略。その中で、我が北信地域の発展を如何に図っていくか。積年の課題が各地にありますので、それぞれに道筋をつけて行きたいと考えています。次回の戦いは、私にとって背水の陣です。そうした覚悟で、駆け抜けて参ります。引続きのご理解とご支援をお願いします。
以上、大変長くなりましたが、新年に当たり、日本を取り巻く国際情勢や政治経済の行方について、そして、解散総選挙にむけた決意を書かせて頂きました。新しい年が皆様にとって充実した毎日となりますように、健康でご活躍される事を祈念して、1月メールマガジンを締めます。最後までお読みいただき有難うございました。 若林 健太
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