2026/7/14
【現地を歩いて見えてきた消防活動の難しさ】
滝野川第三小学校火災を受け、火災の翌日に現地を視察してきました。
今回の火災では、失火での捜査が進められており、最終的な出火原因については、現在も警察・消防による調査が続いています。
しかし、この火災は原因の究明だけで終わらせるべきではないと考えています。実際に現地を歩いてみると、消防隊の活動が非常に難しい環境であったことが分かりました。
校舎西側には都電荒川線(東京さくらトラム)が通っており、線路があるため消防車両は進入できません。
校舎北側はクランク状の狭あい道路となっており、車両が通行できない構造です。
さらに、校舎西側の線路と校舎の間には幅員3メートル未満の行き止まり道路があり、消防車両は進入できません。
一方、校舎東側の道路は幅員約3~4メートル程度で、小型車両は通行できますが、はしご車などの大型車両の進入は困難です。
実際に、はしご車を含む特殊車隊は現場から150メートル以上離れた飛鳥山公園周辺の大通りに部署していました。学校周辺には大型車両が部署できる道路や活動空間が限られており、現場条件の厳しさを物語っています。報道から見ても、敷地内に部署した部隊は指揮隊一隊のみだったと推測されます。
消防活動では、「建物」だけではなく、「消防車がどこまで近づけるか」が初動対応を大きく左右します。道路条件によっては、長距離のホース延長や、多くの消防隊員による人海戦術での消火活動が必要になります。
私は消防団活動を通じて、防災は建物だけではなく、道路や消防活動環境まで含めて考えることが重要だと訴えてきました。
学校の防災というと、これまでは耐震化や防火設備の整備、避難訓練が中心でした。しかし今回の火災を受け、避難訓練の内容についても、より実践的なものへ見直していく必要があると感じています。
火災が発生した際、どの避難経路を使うのか、避難経路が使えなくなった場合にどう判断するのか。救助袋などの避難器具についても、教職員が確実に使用できるよう訓練を重ねるとともに、児童も年齢に応じてその役割や使い方を理解しておくことが重要です。
消防隊がすぐに校舎へ近づけない状況も想定し、「自分たちで安全に避難する力」を育てることが、これまで以上に求められるのではないでしょうか。
今回の火災を一過性の出来事として終わらせることなく、学校施設だけでなく周辺道路や消防活動環境、そして避難訓練のあり方まで含めて検証し、子どもたちの命を守る学校防災の実現に向けて、教育委員会をはじめ関係各所に要請してまいります。





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