2026/5/16
【大和市・事務事業シリーズ】
▶︎No.8
▶︎『保育所等施設型給付事業』
▶︎目的:本市の児童が利用する市内公立を除く保育所、認定こども園、幼稚園、地域型保育事業者の安定した運営を図ります。
▶︎事業担当:こども部ほいく課
▶︎実施手法:直営
▶︎所感:「大和市の「保育所等施設型給付事業」は令和6年度の総事業費が約96億円で、財源の約94パーセントを国・県・市の税金が占め、保護者負担はわずか約6パーセントです。「子ども・子育て支援法」と「児童福祉法」に基づく義務付け事業であるため、大和市が独自にやめたり縮小したりする裁量はありません。」
🟦コラム🟦
大和市議会議員の星野翔です。今回は、「保育所等施設型給付事業」について考えてみたいと思います。この事業は、大和市内の保育所・認定こども園・幼稚園・地域型保育事業者などが安定して運営できるよう、国・県・市が費用を直接施設に支払う仕組みです。令和6年度の総事業費は96億2,062万円で、財源は国が約47パーセント、県が約21パーセント、市の一般財源が約25パーセントを占めます。保護者が支払う保育料などはわずか約6パーセントにすぎません。この事業は「子ども・子育て支援法」第27条と「児童福祉法」第24条に基づく国の義務付け事業です。つまり、市が独自の判断でやめたり大幅に縮小したりすることはできず、市の裁量は主に評価体系や運用の工夫に限られます。それだけに、評価のあり方が重要になります。
私がこの事業の評価表を見て最も気になったのは、目的の設定のずれです。評価表には「施設の安定した運営を図る」と書かれています。しかし、この事業が本来目指すべきことは「子どもが安心して育てる場所があること」「保護者が安心して子どもを預けられること」ではないでしょうか。施設が安定して運営されるのはそのための手段であって、目的そのものではないはずです。ところが評価表では「施設への給付が届いたか」「何人が利用したか」しか測られておらず、子どもの育ちや保護者の安心度を確認するための指標が一切ありません。このずれが評価全体を連鎖的に歪めており、詳細な論理構造の検証においても最も深刻な問題として特定されました。
計画との関係についても触れておきたいと思います。令和6年度はハートンプラン(令和2年度〜令和6年度)の最終年度にあたり、保育所の量を確保することが計画上の最優先目標でした。そのハートンプランのもとで、この事業の評価表の方針欄を見ると、令和4年度・5年度・6年度と3年連続まったく同じ「現状のまま継続します」という一言が並んでいます。計画期間中の実績として、たとえば幼稚園を利用する1号認定の延べ利用者数は令和5年度・6年度と2年連続で目標を下回っており、少子化の影響が数字に出ています。こうした実績の変化を分析して課題を洗い出し、翌年の方針に反映させるという評価の基本的なサイクルが、計画期間中を通じて実質的に機能していなかったと言わざるを得ません。
もう一点、受益者負担の公平性についても問いたいと思います。保育所に子どもを預けた場合、費用の大部分が公費で賄われます。一方、自宅でお子さんを育てることを選んだ家庭には、それに見合う経済的な支援がありません。同じ子育て世帯なのに、受けられる支援の量に大きな差があることを、私は公平とは言えないと感じています。96億円という大きな税金の使い道として、子どもの育ちに本当につながっているかを測る仕組みを整え、市民への説明責任を果たすことが今求められていると私は感じています。
🎙️YouTube解説ラジオ🎙️
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【⚖️関連法令】
・児童福祉法
・子ども・子育て支援法
【📗関連計画】
国:こども大綱、こども未来戦略、子ども・子育て支援に関する基本指針
県:かながわ子どもみらいプラン
市:大和市こども計画
【💵関連補助金】
国:子ども・子育て支援交付金
県:子ども・子育て支援交付金



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