2026/4/4
はじめに、東日本大震災の発生から15年(2026年3月11日)、犠牲となられた方々とそのご遺族に対し、深く哀悼の意を表しました。
「未曾有の災害で犠牲になられた多くの方々のご冥福を改めてお祈りするとともに、ご遺族の皆様、今なお避難生活や復興への道のりを歩まれているすべての皆様に心よりお見舞い申し上げます。」
さて、本日の一般質問は、
Ⅰ・「ハラスメント防止条例の早期制定と事案発生時におけるガバナンスの在り方について」
Ⅱ・「準防火地域指定の抜本的見直しによる、居住環境整備と空き家再生の促進について」
Ⅲ・「町長施政方針について」以上の3点です。
Ⅰ.ハラスメント防止条例の早期制定と事案発生時におけるガバナンスの在り方について
□質問の背景
令和6年から令和8年初頭にかけて地方自治体において知事、市長、町長、議長などによるパワーハラスメントやセクシュアルハラスメントが相次いで認定される事例が多数発生しています。こと、地方・小規模自治体における公権力ハラスメントは、閉鎖的な人間関係と伝統的な上下関係が背景にあり、特有の「圧力」となって現れることが特徴といわれています。
皆さんは、住民自治や政策の在り方、社会常識や、人権擁護の行動や考え方に違和感を感じることはありませんか?なお上松町においても早急にハラスメント防止条例を制定するものと認識しています。
(質問)
1.町長など公職者を含むハラスメント防止条例の制定状況について
はじめに、ハラスメントは「人権侵害」であることを訴えました。
続いて、例としてパワハラと法令の関係を説明しまた。
●思想や表現の自由に介入する検閲は、法令上憲法違反となります。
●広報誌、ケーブルテレビ放送や新聞報道を用いた人権侵害は、法務局が特別事件として扱う場合があります。
●一般論として暴行罪、傷害罪、脅迫罪、強要罪、名誉毀損、公文書改ざんなどは刑事事件となります。
1.(1)本条例の必要性と条例制定予定日を聞く。
【答弁】 9月議会でその条例の制定を考えておりそのタイミングに合わせてハラスメント条例の制定を行いたいと思っている。条例の内容については、特別職を対象としたもの、特別職および職員を対象としたもの、一般職のみを対象としたものなど、今後しっかり精査して考えていきたい。
追加質問 例えば町長などからハラスメントを受けた、又は発見した場合、ハラスメント防止措置に至る対処方法について、どのような仕組みが現在あるのか聞く。
【答弁】 ハラスメントを受けた方が相談者になると思うが、相談先については総務係長、総務係、保健師となっている。そこで事実関係の調査を行いながら、必要に応じて総務課長に報告があり、ハラスメント苦情処理委員会を招集しハラスメント苦情処理委員会が招集する中で、新たに調査をして、どんなことがあったのかというような内容を確認をし、問題解決について副町長に報告をする。
※所見 公権力(行政権など)を持つ者がハラスメントを行った事案に対し、その下位の身内(部下や組織内の担当課)が調査を行うことは、一般的に「公平性・客観性に欠ける」として不適切または限界があると指摘されることが多い。
1.(2)条例制定までの間、ハラスメントの発見から防止措置に至る対応方法を伺う。
<質問の趣旨> 例えば、議員関係であれば議会運営委員会や議長も含めて、町長や議長の影響下にある組織が中心となって調査を行なっているが、身内が身内を調べる体制で、権力のある町長などに対しどうやって被害者を救済することができるのか? 公権力を持った者がハラスメントを行ったときに公正中立性の担保をどのように補完するのか質すもの。
【答弁】 町役場の規定にハラスメント苦情処理委員会の設置が定められており、これによって対応している。(前述の答弁に同じ)
追加質問 条例を制定するしないにかかわらず、以下について考えを聞く。
2.公職者(町長、議長、議員)による重大事案を想定した「独立した調査体制」の構築について
2.(1)現在、ハラスメント調査において公正で中立性がどのように担保されているのか、伺う。
【答弁】(前述の答弁に同じ)
2.(2)「深刻かつ客観的な事態」に発展した場合を想定し、権力構造から完全に独立した第三者機関による調査・是正措置を定める必要がある。この点について基本的考えを伺う。
【答弁】 今のところ第三者機関等の活用などは考えていない。先に答弁したとおり検討を進めていきたいが、第三者機関といった意向があることは承知をしている。
追加質問 第三者委員会の設置の考えとして9月目途の条例制定には、第三者機関の委員会の設置も考えていくことで間違いないか。
【答弁】 9月に向けて条例制定を考えている。その中で第三者機関の必要があれば条例を作る中で検討していきたい。
3.被害者保護の徹底について
3.(1)公益通報者を含む被害者の人権侵害が組織内外でエスカレートする前に、外部の専門家や第三者委員会が直接関与できる救済システムの構築を考えているか伺う。一般論として例えば町長や組織が捜査機関から捜査を受けたり、法務局から人権侵犯の調査を受けた場合、 その事実は住民に対し説明責任が生じると考えるが、この点について伺う。(権力構造から完全に独立し、強い調査権限を持つ第三者委員会の設置が必要である)
【答弁】 許容されることであればそれは説明できるかなというふうに思っているが、そこの部分をしっかり裏付けを取らなければいけないかなというふうに思っている。例えば捜査を受けます人権侵犯調査を受けますという場合には、第三者からの申し立てがあってそれがこちらに返ってくるという形になります。説明責任という説明をするということになった場合、どこの部分までそれを入れるのかというようなこともあるし、守秘義務の部分だとかそれからそういったようなこともあるので、法的に問題がないかどうかということを調べてということになるかと思う。
※所見 ハラスメント防止条例において第三者機関の設置を設けない条例は、一定の役割(啓発、理念の周知、相談窓口の義務化など)は機能するが、真の意味で被害者を救済し公正な調査を行う実効性という点では機能が著しく限定される、または機能しない可能性が高いと一般的に言われている。
3.(2)その運用のための予算確保ができているか問う。(質問の趣旨:第三者委員会の規模は別にして、ハラスメントから被害者救済を本気で取り組む上である一定の予算が必要が必要であり予算化すべき)
【答弁】 補正予算で対応する。
※所見 先進的な自治体の条例を見ると、町側と議会側ともに公権力を持った者がハラスメント行為を行ったときに、抜け目なくハラスメント防止措置が第三者機関で行うことを徹底している。目的は、条例で制定ではない。被害者保護の徹底にあり。ハラスメント行為に対し個人の尊厳を守り・公正・中立的組織で調査し・制止・禁止し・再発防止を図ることができる機能を有することにある。町政と議会の正常化に努め、いかなるハラスメントを排除し、町民から信頼される議会・行政を実現することが求められている。
二.準防火地域指定の抜本的見直しによる、居住環境整備と空き家再生の促進について
□質問の背景
上松町は1950年(昭和25年)の「上松大火」という悲痛な歴史を経て、教訓として中心市街地を「準防火地域」に指定し、延焼防止に努めてきました。しかし、指定から75年以上が経過した現在、この規制が新築やリフォーム時の建築コストを大幅に押し上げており、空き家再生や若者の定住を阻む深刻な「壁」となっています。
隣接する木曽町、南木曽町、大桑村には「準防火地域」はおろか、より緩やかな「22条区域」の指定すらなく、上松町住民のみが過度な経済的負担を強いられている現状があります。
1.準防火指定地域内の不適格建物について
(1)準防火指定地域内の既存不適格建物は、概ね何軒あるか。その内、空き家は概ね何軒あるか。
【答弁】 (建築基準法第四条および第六条の規定における建築物が建築基準関係規定に適合するものであるかどうかの確認については、長野県の所管事務になるため)不適格建物の軒数は把握できていない。
※所見 準防火指定地域とは、火災が発生したときに延焼を防ぐ建物基準で建てられた建築物です。この基準は、外壁や開口部(窓)に一定の防火性能(防火構造・準耐火構造)を義務付けています。つまり、準防火指定地域であってこの建築基準に合わない建物があることを町が把握していないことは、火災発生時の延焼防止と大きく矛盾します。(指定地域の目的と管理実態が矛盾)
2.近隣町村との不公平性および経済的負担の検証
(1)人口規模が大きく同等の密集地を持つ木曽町や、隣接する南木曽町、大桑村に防火・準防火地域指定がない事実をどう受け止めているか。
【答弁】 昭和14年、18年、20年、25年の火災発生件数が160件、248件、190件、674件であった。この4回の火災だけで1267件の家屋が焼失した記録がある。そんな中で上松については、燃えないまちをつくるという町民の悲願があった。
昭和25年の大火後の都市計画整備に先立って、準防火地域の指定をしたという歴史的な背景があると理解をしている。
※所見 長野県全体で見たときに、人口が多くかつ密集地域がある「市」に防火又は準防火地域が指定されていることが分かります。上松町の当時の歴史的背景は、教訓として生かす必要はあるが、商業地域が大きく減退しかつ空き家が増加の一途をたどる中、上松町のみに準防火地域が指定されていることが、上松町への移住の阻害要因や町民にとって経済的な負担となっていないか、しっかり分析・評価する必要がある。
水利・防火の面においては、ハードソとフトともに整備が進み、卓越した消防団の方がおられ消防車も10台以上ある中、今の指定地域も見直すことが町の全体最適ではないだろうか。
(2)準防火地域における住宅の新築やリフォームなど、経済的負担(増分費用)は、どの程度か伺う。(一般的な話として、新築戸建てであれば数百万円、リフォームであれば200万円、増築も含めると500万円といった試算例がある)
【答弁】 準防火地域であることによって、一般的な新築、リフォームでどのぐらい費用が増分になるか試算したことはない。(開口部の部材を単純に比較すると準防火地域と対象外で建てた場合とで約1.5倍の価格差はあるが、全体評価額ではない)
3.準防火地域の指定解除または22条区域への変更について
(1)都市計画法に基づき準防火地域の指定解除または22条区域への変更を提案する。課題があれば伺う。
□提案
都市計画法に基づき準防火地域の指定解除または22条区域に変更する。
メリット:駅前を中心とした広範囲の地域において、新築、リフォーム費用と空き家改造費用が大幅に下がる。
効果 :駅前周辺部の住宅開発や空き家の有効利用が進み、加えて産地木材使用と建築業の活性化といった好循環が期待できる。

三.町長施政方針について
1.町長の施政方針と年度予算の編成方針の関連質問として「行政と議会の車の両輪」について質した。
【答弁】 地方自治法に定められているとおり、議会は議会の権限の中で行政側が提案したものの審議をして可否を決定する、と一つの事例でいうとそういったことである。
※所見 二元代表制のとおり議会は、行政を監視する機関であり両輪とは、町と議会の対等な関係をいう。他方、議会は行政の追認機関ではない。しっかり審議して議決する等々の関係である。
(質問)
2.大規模(目安:1件名5千万円以上)な公金支出や有形資産などの取得について聞く。
【答弁】 大規模な事業実施にあたっては、基本的に長期計画実施計画に基づいて行う。公共設定は、計画具現化に向けた段階で、その詳細を協議していく。公益性については、役場は営利企業ではなく一概に費用対効果だけでは実施の可否は決められないものも多く評価は非常に難しいと思っている。例えば、川の向こうに数件しかないから橋には投資もしないとか、山奥の集落に数件しかないから道路や水道施設を直せないとはならない。公共交通の事業は収益が見込めないからやらないとか、そういう選択肢は行政としてはあり得ないということ。一つ一つの事業を見れば少数の利益にしかならない場合であったとしても、町の事業全体を見れば、いずれ全体に利益が行き渡るということになると私は理解している。経済的合理性の評価については、実際の主目的は住民の福祉の向上だとか住民サービスの提供ということであり、営利を目的したものではないので公営企業の一部を除いては、非経済的な要素がほとんどを占める。経済的合理性に配慮すべは、投資の必要性、適切な規模、適切な構造、設計はどうか、無駄な投資を避けるということである。例えば大規模の場合は、行政上の課題に対して総合計画に基づいて計画をして、実施計画によって事業の実施年度を策定して、財源の見通しを立てて、コンサル等を活用して、事業の計画を立てて、それで設計にあたっての仕様決定して、設計委託をして、事業実施にあたっては議案して内部協議を経て事業決定をして、その後に予算の議会議決を経る。契約行為については、財務規則に基づいて議会の契約同意を得ながら執行するという流れになっている。適切な投資になるように各段階でチェックが入ることになる。事業完了後は、監査委員による監査があり議会に対しては、成果説明により事業の結果評価を公表して、決算の認定を受けている。以上によって支出に関しての経済的合理性は担保されている。
※所見 下の写真にある「木曽川横断橋小野ケ谷橋」や「旧関連社宅一棟借り賃貸契約」についは、事業の公共性、必要性、採算性、財務評価、需要(橋を渡る人、入居者見込み調査)、相手との交渉や適正価格評価などを記録し決裁した「事業計画書」が開示請求及び過去の答弁の範囲で文書の存在が確認されていない状況にあり、住民との合意形成(住民説明・意見募集・広報)と透明性がない点で、上の答弁と大きくかけ離れてはいないだろうか?

2.事業の計画、立案から検討・協議・交渉など一連の記録は、どのように作成・保管しているのか聞く。
公文書開示請求を行っても「記録を作ってない」「記録がない」「文書不存在」といった決定通知が非常に多く届く。意思決定に至る過程を検証できるよう文書を作成する義務があるが、事業の計画立案から検討・協議・交渉など一連の記録はどのように作成して保管しているのか聞く。
【答弁】 文書取り扱い規程といった規定があり、この規定に則りながらそれぞれの担当で処理をしている。
※所見 情報開示請求しても「記録を作ってない」「記録がない」「文書不存在」といった決定通知が非常に多い点については、行政不服審査法に基づく「審査会」において意見具申を行っているところであるが、改善されなければならない。
3.事業規模によらず、住民への説明、意見募集、広報などは、どのような基準で行われているのか、伺う。
【答弁】 基準ということで明確に定義したものない。現在は必要性などによって判断している。住民生活への影響が大きいもので例えば最近にはない。最近の例では役場庁舎跡地の活用とか長期計画の策定といった町全体に関わること、寝覚地区再開発とか補助整備は、影響範囲のある住民に説明会を開いて必要に応じて委員会を開いて、パブリックコメントを行って、意見を事業の計画に反映して、必要に応じて議会全員協議会で説明して結果を周知している。最近の例で言うと、老人ホーム建て直し、養豚場の開業、古民家ホテルの構想がある。
「追加質問」 「木曽川横断橋小野ケ谷橋」と「旧関連社宅一棟借り賃貸契約」については、住民への説明・意見募集・広報が一切なかったが、今の町長の答弁と整合がとれているとの考えか?
【答弁】 先ほど述べたとおり影響と必要性に応じて判断をしており、特に問題はないと考えている。

※所見 寄付を受けたものの、床板の損傷で永続的に通行できない木曽川横断橋「小野ケ谷橋」については、住民説明・意見公募などは行われておらず、事業の公益性・収益・財務・効果などを決裁した「事業計画書」などの公文書が見当たらない。なお町の負債が5千万円相当まで膨らむ可能性がある。(法定点検費用+撤去費用・・・物価高騰考慮)

※所見 当時、関電が子会社である関電不動産(株)から一棟借りして「関電社宅」として賃貸契約していた。令和7年に突如、町が1戸月額9万円×24戸×12カ月×15年の定期賃貸契約を結んだ。 住民説明・意見公募などは行われておらず、事業の公益性・採算性・15年間の入居見込み・収益・財務・効果などを決裁した「事業計画書」などの公文書が見当たらない。仮に関電不動産(株)など民間が自ら賃貸契約を行なえば、町の負債は生じなかった(0円であった)。令和8年3月時点の入居率は、約3割(管理人除く)である。

※所見 「木曽川横断橋小野ケ谷橋」と「旧関連社宅一棟借り賃貸契約」については、特に問題はないとの答弁であった。しかし事業計画書すら存在しない事実から、今後諸原則にある「権限濫用の禁止、市民参加、説明責任、透明性の原則」の視点で検証を行うことが、二元代表制であり車の両輪として課せられた議会議員の役目と考える。
(注)質問と答弁の「一言一句」をそのまま閲覧したい場合は、上松町議会事務局保管の「議会会議録」を閲覧ください。
以上
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