さとう しゅういち ブログ
米中首脳会談前夜──外交の誠実さを欠く日本は“はしご外し”の危険に直面している
2026/5/13
米中首脳会談前夜──外交の誠実さを欠く日本は“はしご外し”の危険に直面している
米中首脳会談が明日に迫っています。
国際社会では「日本がはしごを外される可能性がある」という指摘が強まっています。
そもそも米国と中国という二つの大国が真正面から激突することは考えにくいという見方が一般的です。
リスクがあまりにも大きく、双方に得るものがないからです。
その前提に立てば、日本が「米中対立」を前提にした外交・安全保障論を積み上げてきたこと自体が、
国際環境の変化に対して脆弱であると言わざるを得ません。
■台湾の人権後退リスク──米中“野合”の影
米中が対話に動くこと自体は歓迎すべき側面がありますが、
一方で、
米中の“野合”によって台湾の市民を含め、人権が国際的に後退する危険
も指摘されています。
大国同士が妥協する際、
最も弱い立場の人々の権利が犠牲になることは歴史が示しています。
だからこそ、
中堅民主主義国の連携が不可欠
という議論が国際的に広がっています。
■しかし、今の日本はそのどちらにも遅れている
本来、日本は
中国に対して誠実な外交を行い、信頼を積み上げる
中堅民主主義国と連携し、人権と国際秩序を守る
という二つの役割を果たすべき立場にあります。
ところが現状では、
どちらの面でも後れを取っているのではないか
という懸念が出ています。
■村田事件の不処理のまま、軍事行動だけが先行
村田被疑者による中国大使館侵入事件は、外交施設の不可侵性に関わる重大事案です。
しかし、1カ月以上も明確な説明がないまま放置されました。
その後も、
海外でのミサイル発射訓練
武器輸出の全面解禁
防衛費の急増
といった軍事的な動きが続きました。
一方で、外交面では誠意ある説明や対話の姿勢が十分に示されていません。
このアンバランスが、国際社会に「日本は軍事だけ前のめり」という印象を与えています。
■中国側に“材料”を与えてしまった
中国側は、村田事件への日本政府の対応に不信感を示してきました。
その状況で海外ミサイル訓練が行われたことで、
「日本は危険な方向に向かっている」と触れ回る材料を自ら提供した
という指摘があります。
米中会談を前に、日本の外交的立場が弱まる可能性は否定できません。
■いま必要なのは「軍事の前に外交」
米中が対話に動く中で、日本が孤立しないためには、
次の順番が不可欠です。
村田事件への誠実な説明と謝意
中国との関係正常化
中堅民主主義国との連携強化(人権・国際秩序の防衛)
その上で、中東資源外交へ外交資源をシフト
軍事偏重ではなく、防災・環境・産業基盤への資源配分
外交の信頼を取り戻さない限り、
どれほど軍事力を強化しても、国際社会での立場は安定しません。
■結語──誠実な外交と国際連携こそ、日本の安全保障の基盤
米中首脳会談は、日本外交の現状を照らし出す鏡です。
軍事だけが先行し、外交の誠実さと国際連携が欠ければ、
日本は国際社会で信頼を失い、孤立を深めます。
いま求められているのは、
説明責任を果たし、誠実な外交を取り戻し、中堅民主主義国と連携することです。
それこそが、日本の安全保障と国民生活を守る唯一の道です。
さとう しゅういち
サトウ シュウイチ/50歳/男