2026/6/19
おはようございます。三島市長の豊岡武士です。
本日は、私たちが暮らす三島市の地方自治、そして社会の基盤である「議会制民主主義」の大切なルールについて、皆様と考えたいと思います。先日の市議会での議論を見る中で、政治に携わる者として、この仕組みの根本を改めて理解する必要性を強く感じたからです。
私たちは、10万人余を超える市民全員が集まって話し合うことができないからこそ、選挙で選んだ代表者(議員)に意思決定を託しています。これが議会制民主主義です。
この仕組みが成り立つための絶対的な大前提、それは「正当なプロセス(手続き)を経て決まったことは、全員で尊重し、従う」というルールです。
ひとつの政策や予算が決定されるまでには、市民の皆様の声の傾聴、専門家を交えた計画策定、そして議会での何ヶ月、時に何年にもわたる徹底的な議論と、ルールに基づいた「採決」が存在します。これらはすべて、公開の場で公明正大に行われる「約束のプロセス」です。
民主主義の議場において、多様な反対意見や修正案が出されることは、議論を深めるためにむしろ必要なことです。しかし、それはあくまで「決定にいたるまでのプロセスの中」で行われるべきものです。
何年にもわたる議論を経て、議会で正式に承認された後になってから、「自分の意見と違うから」という理由で、その決定自体を否定したり覆そうとしたりする動きは、民主主義のルールを根本から揺るがす行為となりかねません。
もし、「一度正式に決まったことでも、後からいつでも覆していい」ということになれば、これまでの議論や市民の皆様の時間、税金、努力のすべてが無に帰してしまいます。行政の継続性が失われ、街の重要なプロジェクトが前に進まなくなれば、最も不利益を被るのは市民の皆様自身なのです。
物事を決めるまでの議論は徹底的に行う。しかし、一度ルールに則って決まった以上は、自らの主張と異なっていてもその結果を尊重する。これこそが、民主主義です。
これからの三島市には、次世代に引き継ぐべき重要な選択がいくつも待っています。だからこそ、政治に携わる者は、自らの都合や一時の感情でルールを軽視するのではなく、先人が築いてきた「プロセスの正当性」を誰よりも重んじなければなりません。
耳に心地よい言葉やパフォーマンスに惑わされることなく、確かなプロセスと信頼に基づいた「理性の民主主義」が息づく三島市を、皆様と共にこれからも守り育ててまいりたいと思います。
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トヨオカ タケシ/83歳/男
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