2026/7/8
千葉市科学館(きぼーる)視察整理
1. コンセプトと展示の特徴
「日常と科学の接続」科学を特別なものではなく、日常の会話の中に持ち込める「身近なもの」として提示。
「体験・参加型」博物館の「触れない標本」に対し、科学館としての強みである「実体験」を重視。
『階層別の展示戦略』
8階 視覚・触覚を通じた物理現象・数学的体験。
9階 人知・産業の原理(2022年リニューアル)。海底資源(レアアース)と実生活の結びつきなど、リアリティを付与。
10階 宇宙・自然・環境(リニューアル)。千葉大学との連携(アイスキューブ・ニュートリノ等)を反映。
チップが内蔵された模型をセンサーの仕込まれた台に載せると動画が流れる

しんかいのコックピット


石の展示も充実。触ることができる。


2. リニューアル事業の背景と手法
実施基準: 約10年を大きな節目、5年程度で展示の更新(消耗・流行の変化に対応)。
財源・契約: 市債の活用、債務負担行為によるリース契約等を組み合わせ。
手法として、プロポーザル方式を採用。指定管理者との取り決め(5,000万円の上乗せ)や、物価スライド制度の導入による管理経費の安定化がなされている。
工夫点: 既存展示を活かしつつ、プラネタリウムの刷新(高額な修繕費対策含む)を優先。
3. 運営・マネジメントのポイント
⚫︎利用料金について 改定はR5年4月に実施(510円→600円)。工事期間中の減免は行わず、時期を調整。
⚫︎地域活性とハブ機能の役割 千葉市という立地を活かした地域課題や研究との接続、学校教育との連携(作品展等)を実施。
⚫︎ボランティア支援 活動支援費(1日4時間以上で1,000円)を支給し、学習や交流を促すコーディネートを実施。
⚫︎ 利用者層の囲い込み 年間パスポートだけでなく、友の会など「特別な価値」の提供により20代等のリピーター層を確保。
視察を通じた検討課題・ヒント
「ながら工事」の選定理由として千葉市では「閉館による機会損失の回避」と「段階的なリニューアルによるコスト・工程管理」のバランスを考慮し、この手法が選ばれたと考えます。これは期間と予算の圧縮に繋がった筈です。
指定管理者のインセンティブの検討についての余地があるように感じます。現状が固定的な管理料主体であれば、今後の契約更新時に「来館者満足度」や「リピート率」など、質的指標に連動した加算方式(インセンティブ契約)を導入可能か検討する余地があります。
また、専門家ネットワーク「科学都市戦略専門委員」などの活用により、最新科学を展示に落とし込む際の専門性を担保する仕組みは、多摩六都科学館においても地域のリソース(大学や企業)と連携を深める際のモデルとなるのではないかと感じました。

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アナミ レイナ/54歳/女
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