2026/5/15
江東区が交通不便地域の解消に向けて動き始める。来年5月ごろから南砂地域で乗り合い型交通の実証実験を行い、課題を整理していく方向だ。
江東区では、区内を横断する鉄道はあるものの、南北の行き来は都営バスが基軸だ。そのため地域によって交通不便地域があることが長年の課題だった。
そこで区は2年前から地域を13に分けた交通不便地域の調査・検討を行ってきた。その中で総合的に「不便」との声が多かったのが南砂地域だった。高齢者の割合が多いほか、バスが通っていない地域も多く、60歳以上でバス停まで歩行できないと回答した人の割合が13地域のなかで最も高くなった。地域内にはスナモなどのショッピング施設のほか、順天堂東京江東高齢者医療センターなどの重要施設も多い。結果を受け、区が新たな交通システムのあり方を模索していた。
当初は、コミュニティバスの導入なども検討したが、人手不足などの課題もあった。そこで考えたのがデマンド交通だ。デマンド交通とは、決まった時刻表やルートなしで運行する「予約制乗り合いタクシー」などの新しい地域交通システムをさす。
今回実証実験を行うのはワゴン車を使った乗り合い型交通。高齢者や子育て世帯、障害者らの利用を基本とする。地元住民だけでなく、区域外の住民など対象を広げる方向という。
利用方法は事前の予約制で、アプリや電話(午前7時~午後7時)で予約をする。乗降場所を事前に25カ所程度決め、利用者はそこまで来てもらう形を想定する。運行は午前7時半~午後7時で、運賃は大人300円、小学生150円、未就学児を無料とし、それ以外の一般利用は500円となる見込み。
アプリを使うことから高齢者の利用が心配されるが、区は説明会を開催するほか、高齢者を対象としたスマホ教室を実施し、利用促進を図るという。
今後は協議会などを通じて課題を整理し、来年5月の実証運行開始を目指す。実証実験後は、他地域での展開があるかも注目される。

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イカワ リョウタロウ/35歳/男
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