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加地 まさなお ブログ

【反響多数】オンラインカジノの先に見えた現実――若者の依存症対策を足立区に問う

2026/4/12

こんにちは。
足立区議会議員の加地まさなおです。
「オンラインカジノ問題」、昨年書いたブログに、多くの反響をいただいています。
それだけ、この問題が家庭や地域にとって、すでに他人事ではないということだと思います。
昨年の12月、足立区議会(第4回定例会)にて、若者を守るための依存症対策の総合的強化について文書質問を行いました。
オンラインカジノだけでなく、大麻、市販薬オーバードーズ、ゲーム依存、新型薬物まで含めて、区の現状と対策をただしました。
そして今回、はっきり見えてきた最大の課題は、若年層の実態把握が十分ではないということでした。
対策の必要性は認識されていても、どれだけ広がっているのかを正確に掴めていなければ、本当に効果的な対策は打てません。

🔷区に特に確認した4つのポイント

今回、特に確認したのは次の4点です。
1.    小・中学校段階からの実践的な予防教育
2.    TikTokなどSNSを活用した注意喚起
3.    闇バイト・新型薬物への警察連携と市販薬対策
4.    大井競馬場の分配金も視野に入れた持続的な対策の仕組みづくり

なぜ今、「依存症対策」なのか
文書質問では、警察庁が2025年3月に公表した調査結果、国内のオンラインカジノ利用者は推計337万人、その約4割が違法性を認識していない実態を取り上げました。
スマホ一つで「行動嗜癖」に陥る環境は、多重債務や闇バイト、トクリュウ型犯罪への入口にもなり得ます。
しかも問題は、オンラインカジノだけではありません。
大麻、市販薬の過剰摂取、いわゆる「ゾンビたばこ」、ゲーム依存など、若者を取り巻くリスクは複合化しています。これらはもはや個人の意志の問題ではなく、教育・福祉・医療・防犯が連携して向き合うべき行政課題です。

🔷「実態把握が十分ではない」という核心部分

今回の答弁で最も重く受け止めたのは、若年層の依存症リスクについて、区が正確な実態を十分に把握できていないことです。
オンラインギャンブルやゲーム課金などの「行動嗜癖」、市販薬過剰摂取、大麻使用について、区内の相談件数や救急搬送、学校現場での認知状況を尋ねましたが、これに対し区は、正確な数値を把握していない、また救急搬送の状況についても精度の高い数値を出すことができないと答えました。
しかし、対策の第一歩は実態把握です。
どれほど広がっているのか。どの年代に多いのか。どの入口から問題が起きているのか。そこが見えなければ、予防教育も、相談支援も、啓発の重点化も十分には進められません。

🔷区の現状認識と、一定の前進

一方で、区として危機感が全くないわけではありません。
区は、令和6年度の依存症に関する相談が1,379件あり、全相談件数50,055件のうち、2.7%だったと答弁しました。
その多くは中高年層のアルコール依存に関する相談ですが、若年層の市販薬過剰摂取やゲーム依存に関する相談も見受けられるようになってきているとしています。
また教育現場では、小中学校で健康や疾病予防、喫煙・飲酒・薬物乱用について学習指導要領に沿って学んでいるほか、警察と連携したセーフティ教室、薬物依存経験者を招いた薬物乱用防止教室、SOSの出し方教室なども実施しているとのことでした。さらに、提案させていただいた他自治体の事例や教材についても、今後研究していくと答えています。
これは一定の前進です。
ただし、今の若者を取り巻く環境は、従来型の啓発だけで十分とは言えません。オンラインカジノやSNS型の誘惑、新型薬物など、時代に合わせた実践的な予防教育が求められています。

🔷SNS時代に、行政の発信は追いついているのか

今回、若者が日常的に使うTikTok、Instagram、YouTubeショートなどの短尺動画を活用し、区が主体的にオンラインカジノの違法性や依存症の危険性を伝えるべきだと質問しました。
質問の中でも、SNS上には「稼げる」「副業になる」と誤認させる情報があふれ、若者が被害に巻き込まれやすい環境にあると指摘しました。
これに対し区は、オンラインカジノ問題を区民の安全・安心を脅かす対象と認識しており、今後、よりターゲットに訴求しやすい手法を検討しながら、警察と連携して積極的な情報発信に努めると答えました。
ここは前向きに評価したいと思います。
ただ、「検討する」で終わらせてはいけません。若者に届く媒体で、若者に届く言葉で、スピード感を持って発信していくことが重要です。

🔷市販薬オーバードーズと新型薬物への対応

市販薬の過剰摂取については、区は厚生労働省通知に基づき、薬局等での販売方法が厳格化されていること、また既存ガイドラインに基づいて薬剤師会と連携しながら指導していると答弁しました。さらに、令和8年5月1日に施行予定の法改正を踏まえ、監視指導を強化する予定としています。
また、闇バイトやトクリュウ型犯罪については、警察の捜査事案であるためリアルタイムな情報共有には限界があるとしつつも、区内4警察署への情報提供の働きかけを行っていくとしています。違法薬物や「ゾンビたばこ」についても、状況に応じてSNSなどを活用した情報発信や庁内共有に努めると答弁しました。
「認識はある」しかし、十分かといえばまだ課題が残る。そう受け止めています。

🔷「基金創設は見送り」しかし議論は必要

依存症対策を単発で終わらせず継続的に進めるために、大井競馬場の分配金の一部を活用した区独自の依存症対策基金の創設も提案させていただきました。文書質問では、ニュージーランドのようにギャンブル収益の一部を予防や治療に充てる「受益者負担」の考え方を紹介し、足立区でも検討すべきではないかと問いかけました。
これに対し区は、大井競馬場の分配金はすでに「あだち子どもの未来応援基金」等に活用されていること、依存症治療は保険診療や自立支援医療の対象であること、さらに自助グループやリハビリ施設など一定の社会資源があることを理由に、現時点では基金創設は考えていないとの答弁でした。
この点について考え方の違いはあるにせよ、議論そのものには大きな意味があると考えています。
なぜなら、依存症問題は、本人の意志や自己責任だけで片づけてはいけないからです。孤独・孤立、家庭や学校以外の居場所の不足、SNS時代の情報環境など、社会的背景まで含めて考える必要があります。だからこそ、安定した対策をどう支えるかは、今後も問い続けるべき課題です。

🔷まとめ

今回の文書質問を通じて見えてきたのは、足立区として依存症問題への危機感は一定程度持っているものの、若年層の実態把握、SNS時代に合わせた迅速な啓発、そして環境整備の面では、まだ課題が多いということです。
前回のオンラインカジノ問題の記事に多くの反響があったのは、この問題が決して一部の人だけの話ではなく、家庭、学校、地域、そして社会全体の問題として受け止められているからだと思います。
オンラインカジノ、大麻、市販薬オーバードーズ、ゲーム依存。
形は違っても、どれも若者の「心の隙間」につけ込むものです。
だからこそ今後もこの問題を継続して追いかけ、区の対策を前に進めていきます。
今後は、実態把握の強化、若者向けSNS発信の具体化、学校現場での実践的予防教育の前進を、引き続き区に求めていきます
一人でも多くの若者を守るために。
そして、保護者や地域の皆さまが「知らなかった」では済まされない状況を変えるために、引き続き取り組んでまいります。

 

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著者

加地 まさなお

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