2026/5/16
| 小森さだゆき | 参政党 / 高槻市議会議員
みなさん、こんにちは。高槻市議会議員の小森さだゆきです。
今回は、「令和6年度 高槻市財政状況資料集」のデータを元に、市民の皆様の貴重な税金がどのように使われ、本市の財政がどのような状態にあるのかを分かりやすく分析・解説いたします。

結論から申し上げますと、高槻市の財政は全国の中核市や大阪府内の自治体と比較しても、極めて健全であり、トップクラスの好財務を維持しています。しかしその一方で、将来に向けた構造的な課題もデータからくっきりと読み取ることができます。本市の「強み」と「課題」に分けて紐解いていきましょう。
高槻市の最大の強みは、手元の貯金が非常に潤沢で、将来の借金負担が少ない点にあります。
| 区分 | 令和6年度 決算額 | 前年度(令和5年度)との比較 |
|---|---|---|
| 財政調整基金(自由につかえる貯金) | 18,826,747 千円(約188.3億円) | 約18.9億円の増加 |
| 基金残高合計(貯金の総額) | 46,211,000 千円(約462.1億円) | 約51.5億円の増加(右肩上がり) |
| 地方債現在高(借金の残高) | 33,422,251 千円(約334.2億円) | 約33.5億円の減少(着実に減少) |
大阪府内の自治体において、「市債残高(借金)よりも積立金残高(貯金)の方が多い」という状態を作れている自治体は非常に稀であり、財政の安全性は抜群と言えます。
単年度の純粋な経済活動の成果を示す実質単年度収支は2,759,259千円(約27.6億円)の黒字となっています。令和5年度の約25.8億円に続き、安定して強い収支構造を維持しています。
市民の皆様の納税意識の高さの表れとして、現年分の市税徴収率は99.8%という非常に高い水準を誇っています。また、財政のゆとり度合いを示す経常収支比率は91.3%と、前年度(91.7%)から0.4ポイント改善しました。一般的に中核市では福祉費などの高止まりによって90%台後半へ硬直化しがちですが、本市は新たな施策へ投資できる柔軟性をしっかりと残しています。
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一方で、歳出の構造を見ると深刻な課題が見えてきます。市の支出の半分以上が社会福祉や高齢者福祉、子育て支援などの「民生費」に充てられています。
目的別歳出における民生費は74,373,841千円(構成比 52.1%)に達しており、さらに現金給付や医療費助成などの固定的な支出である性質別歳出の扶助費は49,247,202千円(構成比 34.5%)を占めています。これらは毎年必ず出ていく「固定費」であり、今後のさらなる少子高齢化に伴って、財政をジワジワと圧迫していく最大の懸念材料です。
本市の財政力指数は0.75(前年度0.76から微減)となっています。財政は極めて健全ですが、指数が1.0を下回っているため、国からの地方交付税(約170.9億円)を受け取っている「交付団体」です。完全に自立した財政(不交付団体)ではなく、国の財政制度の変更や算定替えの影響を受けやすい側面があることも忘れてはなりません。
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高槻市の財政は、過去からの賢明な財政運営と、高い市民力のおかげで、極めて強固な貯金(基金)と低い借金(市債)を実現している「超優等生」の財政であると評価できます。
しかし、入ってくる税金に対して、高齢化等に伴う福祉の固定支出がすでに歳出の半分を占めており、今後の人口動態によっては自由度が奪われていくリスクを確実に内包しています。
今後は、この潤沢な貯金(約462億円の基金)をただ眠らせておくのではなく、健康寿命の延伸や、地域の経済活力を生み出す次世代へのインフラ投資など、「将来の民生費負担を減らすための戦略的投資」にどう使っていくかが極めて重要になります。市民の皆様の大切な財産が、10年後、20年後の高槻の発展に繋がるよう、しっかりと議会から提言を続けてまいります。
| 小森さだゆき | 参政党 / 高槻市議会議員
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