2026/6/16
【小樽市議会議員 平戸サトシ】元航空自衛隊戦闘機パイロット
先日、国会の参議院決算委員会において、自衛官の採用をめぐるある発言が大きな波紋を呼びました。
「経済的に厳しい子が自衛隊に行く。豊かな子は自衛隊とかにならない」
この発言は、現場で命を懸けて任務に就く隊員や、それを支えるご家族への敬意を欠く表現であるとして多くの批判が集まり、最終的に発言は撤回・謝罪される事態となりました。
このような偏見や誤解に基づいた見方があることは、元自衛官としてとても残念に思います。
SNS等でも多くの議論が交わされており、自衛隊出身の地方議員有志の方々が抗議文を提出されるなどの動きも広がっています。
個人的にも思うところは多々ありますが、ここでは政治的な批判をしたいわけではありません。
今回は、「元航空自衛隊・戦闘機パイロット」としての私の経験から、実際に「どんな想いを持った人たちが自衛隊に集まっていたのか」というリアルな現場の事実をお伝えしたいと思います。
■ 「実家が貧しいから」入隊した人はいたのか?
結論から言うと、私の周りで「実家が経済的に厳しいから入隊した」という人は、ほぼいないか、ごく少数でした。
それどころか、実家がビルを所有しているような裕福な家庭の同期も普通にいました。親の職業や経済状況は本当に人それぞれであり、「経済的理由」が自衛官を選ぶ動機に直結しているわけではありません。
私が在籍していた「航空学生(入隊と同時に全員がパイロット候補生となるコース)」という少し特殊な環境の話にはなりますが、当時の同期たちの入隊動機を振り返ると、およそ以下のような割合でした。
ここに共通しているのは、お金のある・なしではなく、「どうしても戦闘機に乗りたい」「空を飛びたい」という純粋な夢や情熱、そして知的好奇心です。
■ どのコースであっても、根底にあるものは同じ
もちろん、自衛隊には防衛大学校や、一般曹候補生、自衛官候補生など、様々な入り口があります。中には「自立したい」「体を鍛えたい」「免許を取りたい」といったきっかけで入隊する人もいるでしょう。
しかし、どんなきっかけであれ、厳しい訓練を乗り越え、日本の平和と安全を守るという任務の重さを自覚していくプロセスは全員共通です。そこにあるのは、決して「消去法で選んだ仕事」などではなく、それぞれの誇りと責任感です。
なかなか航空学生の経験者で、かつ地方議員という立場で発信している人は少ないため、現場のリアルを書いてみました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

宮崎県新田原基地で初めてF-15でソロフライトをした後の写真です。
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