2026/6/8
兵庫県 川西市議会議員(薬剤師) #長田たくや です。
「安保三文書」を改定するという話がニュースになっていますよね。何のことかわかりにくいですよね…。

自分の勉強ためにも少し整理してみました。
■ 安保三文書って何?
2022年12月16日、国の安全保障に関する基本方針として、3つの文書が閣議決定されました。
これを「安保三文書」と称します。なお、岸田首相の時代です。
3つはバラバラの文書ではなく、上流から下流へ流れるようにつながっています。
(大きな戦略→具体的なアプローチや手段→具体的な予算や装備)
2022年以前には、「三文書」のようなものがあったのでしょうか?
戦後日本の防衛政策では、1957年に「国防の基本方針」が定められ、その後、1976年からは「防衛計画の大綱(防衛大綱)」が策定され、「中期防衛力整備計画(中期防)」がつくられてきました。
2013年12月16日に、初めて「国家安全保障戦略」が策定されました。この時期に、日本版NSCである「国家安全保障会議」も設置されました。なお、第二次安倍政権の時代でした。
これをもとに、防衛大綱や中期防がつくられました。
参照:戦略三文書とは?
■ 防衛装備移転三原則って何?
2013年にできた「国家安全保障戦略」をもとに、2014年に「防衛装備移転三原則」ができました。戦略が方針だとすれば、三原則は具体的ルールになります(参照リンク)。
1976年から2014年までは、「武器輸出三原則」となっていました。特に法律ではなく、国会答弁を通じた方針のようなものでした。
具体的な三原則は次のようなものでした。
一.共産圏諸国向けの場合
二.国連決議により武器等の輸出が禁止されている国向けの場合
三.国際紛争の当事国又はそのおそれのある国向けの場合
もう少ししっかり整理しようということで、新たに整理された防衛装備移転三原則は、次のような内容でした。
一.移転を禁止する場合の明確化
二.移転を認め得る場合の限定・厳格審査・情報公開
三.目的外使用・第三国移転に係る適正管理の確保
そもそも「防衛装備・移転」ってなんやねん。
武器というダイレクトな言葉ではなく、防衛装備と広く定義して、部品供給、技術提供、共同開発など幅広い概念を示すためです。かつての「武器・輸出」という言葉に比べると、政治的に使いやすいんでしょうね。
■ 5類型の撤廃って何?
防衛装備移転三原則に「国産完成品の移転を救難、輸送、警戒、監視及び掃海に限定する」という方針、これを「5類型」と言います。これにより、移転(輸出)は、非戦闘目的の分野に限定されていました。
2022年のロシアによるウクライナ侵攻の頃から、2023年にかけて防衛装備の移転範囲をどこまで認めるのか、議論が広がっていきました。
そして2026年には、自民党と日本維新の会が「5類型撤廃」に関する提言を取りまとめ、政府に申し入れました。その後、高市政権は防衛装備移転三原則と運用指針を改定しました。
参照:防衛装備移転三原則・運用指針の見直し
参照:防衛装備品の輸出規制「5類型」とは 救難や輸送用途に限定
■ 非核三原則って法律?
「非核三原則」は法律ではありません。国会での答弁が元となっています。
安保三文書の改訂に先立ち、有識者会議では「非核三原則」について議論されたそうです。
参照:安保3文書、第2回有識者会議で非核三原則を議論 賛否割れる
「核は保有しない、核は製造もしない、核を持ち込まないというこの核に対する三原則、その平和憲法のもと、この核に対する三原則のもと、そのもとにおいて日本の安全はどうしたらいいのか、これが私に課せられた責任でございます。」
(衆議院予算委員会における佐藤総理答弁:1967年12月11日)
そして1971年に沖縄返還に関連して、国会決議として非核三原則が採択されました。
参照:非核三原則に関する国会決議(外務省)
佐藤栄作首相は、非核三原則やアジアへの貢献などが認められ、1974年に日本人で初のノーベル平和賞を受賞します。沖縄を返還するなど、当時の占領政策の影響が色濃いなかでのハンドリングは相当に大変だったように感じます。
新聞はそこでも偏向していたようですね。
参照:沖縄返還、非核三原則をやり遂げた第61~63代内閣総理大臣・佐藤栄作の強い信念
記事によれば、報道によれば、高市首相は就任前、「持ち込ませず」は米国の抑止力に影響し得るとして、見直しに言及していたとされています。
左派系の政党や政治家が、「5類型」や「三文書」というワードを使い、繰り返し政権批判しているのは、このような経緯があるのでした。
あらためて、少し調べてみました。
ニュースを読むときの参考になれば幸いです。
さて、私個人的には、防衛であれ攻撃であれ、いずれにしても武器ですし、それらの研究や輸出も必要だと思います。いくら生産できても、やはり実戦での運用データがなければ、改良に必要な知見も経験も蓄積されません。
武器が人を殺傷し得る道具であることは事実ですが、抑止力の考え方は絶対に必要だと思います。
人間同士と国同士では、同じ感覚で対応してはいけません。そして周りの状況に臨機応変に対応すべきだと思います。隣接している国が爆発的に軍拡をしているのだから、指を咥えて待つだけではいけないと思うのは当然です。

参照:中国国防予算、30年間で39倍…日本の6倍以上・米に迫る勢い
一方で、単なる軍事ビジネス化を防ぐための歯止めは必要だと思います。そういう意味で、第二原則の情報公開が重要です。そして、国民の政府への信頼でしょう。そのためには消費税を下げ、無意味な脱炭素をやめ、外国人対策を厳格に行うなど、日本国民が安心できるような施策を打ち出すべきです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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