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海外で見た貧困と足元の政治 亜細亜大学で講義しました

2026/6/23

6月23日、亜細亜大学国際関係学部で松下由美先生にお招きいただき、学生の皆さんに多文化コミュニケーションに関連して私のこれまでの経験や活動をお話ししました。

■ 海外での経験が、区議の原点に

私が21歳で初めて暮らしたエクアドル。ホームステイ先には、学校に通いながら家政婦として働く8歳の先住民の少女がいました。掃除や洗濯を担い、家族と同じ食卓につくこともありませんでした。

ある夜、彼女が台所でこっそりと砂糖をかじっているところを見かけました。お菓子が買えない中で甘いものを食べたかったのです。私に叱られると思ったのか、彼女は泣いていました。

貧困や差別は、遠い国の抽象的な問題ではなく、目の前の暮らしそのものでした。「何としても、こうした状況を変えたい」。そのとき抱いた思いが、国際協力の道へ進み、やがて政治を志す私の原点になりました。

その後、企業勤務を経て青年海外協力隊としてベリーズへ。さらにJICA等の専門家として各国で支援に携わりました。一方で、数年で現場を離れる「外部の支援者」であることの限界も感じました。だからこそ、自分が暮らす地域の当事者として、練馬区の政治に関わる道を選びました。

(ベリーズでの活動について、よろしければこちらをご覧ください:ベリーズ青年海外協力隊派遣20周年記念 ベリーズJOCV OB・OGたちの今3

(青年海外協力隊の時のベリーズでの活動)

■ 若者が「自分の人生を動かせない」社会

講義では、小中高生の自殺者が増えている現状と、諸外国との意識の違いも紹介しました。

内閣府の調査では周囲から認められている、自分が好きだ、未来は明るい。こうした項目で、日本の若者は低い傾向にあります。また、世界の国・地域の研究機関が協力して実施した世界価値観調査でも「人生を自分で自由に動かせる」と感じる度合いが、91か国中89位でした。

背景には、学費や奨学金、非正規雇用、教育格差、生活保護の利用しにくさ、LGBTQや外国にルーツを持つ子どもへの差別など、個人の努力だけでは越えにくい壁があります。若者の不安を「気持ちの問題」で終わらせず、社会の仕組みとして考える必要があります。

■ 政治は、暮らしのすぐそばにある

学生の皆さんからは、「なぜ海外ではなく日本で活動するようになったのか」「異なる文化をどう受け入れるのか」「子どもたちに何を学んでほしいか」など、多くの質問をいただきました。

私が一番伝えたかったのは、政治は遠い世界の話ではないということです。学費、校則、働き方、家賃、家族のあり方。私たちの日常は、すべて政治とつながっています。そして、国がすぐに変わらなくても、自治体や地域から動かせることはあります。

社会は簡単には変わりません。でも、知ること、話すこと、参加することから変化は始まります。学生の皆さんとの率直な対話に、私自身も多くの力をいただきました。

松下先生、そして講義に参加くださった学生の皆さん、本当にありがとうございました。

■ 参考資料

 

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