2026/2/10
前回のジブチに続きケニアの視察の報告です。
ケニアは、アフリカの東部に位置し、人口約5643万人、面積583,000㎢、DAC分類:低中所得国、世界銀行分類:ⅲ/低中所得国であります。

日本はこれまで約4910億円の有償資金協力、約1429億円の無償資金協力、約1499億円の技術協力をしてきております。
主な支援事業は、①モンバサ経済特区開発、②モンバサ港開発、③モンバサ港周辺道路整備、④ケニア中央医学研究所事業、⑤オルカリアV地熱発電所開発、⑥人材育成奨学事業です。
今回は、①~③モンバサ港周辺開発事業と、④ケニア中央医学研究所事業を視察しました。
モンバサ港は東アフリカのゲートウェイとなっており、南スーダン、ウガンダ等、周辺国への物流の中心として、その地位は重要となっております。

近年輸入需要が増大し、その需要に対応し経済発展を図るためにコンテナターミナル増設支援を行っております。
これまでもコンテナターミナル増設は行っておりましたが、最新のターミナルの増設は「IMFのケニアへの格付け」が基準以下となっているために止まっているとのことでした。
ケニア政府としては1日でも早い整備を願っておりましたが、日本政府としては有償資金協力であるため仕方がないとのことでした。
次にモンバサ港周辺道路を視察しました。
車で走りながらの視察でしたが、ちょうど「ある国」が整備した道路と「日本」が整備した道路を走ったため、違いを体感することができました。

日本の整備した区間は、日本国内の道路と同じで、走り心地も良かったです。
日本の技術力の高さを実感しました。
その後、モンバサ経済特区開発事業の視察をしました。
現在、モンバサ港での貿易用のコンテナは輸入超過であるため、モンバサ港から出るコンテナには空きがあります。
そこで、コンテナに輸出用の物資を積むために、そのための物資を製造する工業地域を整備するための経済特区の計画が立ち上がったのです。
計画用地は小高い丘と、丘の下に広がる低地でした。

これから道路、電気等のインフラを整備し、企業の誘致を図っていきます。
そして将来的にはホテル等のリゾート地としての機能を備えるとのことでした。
5年後には見違えるようになっているとのことでした。
ケニア中央医学研究所事業は、感染症の研究、検査、診断の早期対応に係る施設及び機材の整備を行う事業です。

私は視察前にワクチンを接種しましたが、現地では黄熱病、マラリア、破傷風、狂犬病、A型肝炎等、日本では心配ない感染症が存在します。
本事業は、ケニアにおける健康危機対応能力の強化に寄与することを目指したものでした。
事業視察以外には、
ナシル モンバサ郡知事、駐ケニア大使、駐ケニア日本企業団、海外協力隊の方々との会談をし、現地の情報を仕入れました。

今回の視察はジブチ、ケニアの2国だけでしたので、ODA全体についての判断はできませんが、視察を通じて日本のODAと他国のODAとの違いについて感じたことがありました。
「ある国」のODAは、「ある国」の企業が資材や労働者を持ち込み整備をします。
よって、終了後には「整備された物」が残ります。
一方、日本のODAは、日本の企業が請け負いますが、労働者は現地の方を採用し、仕事の進め方から、整備の仕方を教えながら進めます。
よって、手間と時間がかかりますが、終了後には「整備された物」と「技術者」が残ります。
技術者が残りますので、その後のメンテナンスも自国でできますし、新たな事業もできるようになります。
つまり日本のODAは、途上国の自立を支援し、途上国が経済発展することで、日本を含む世界が恩恵を受けられるようにしていたのです。
更に、ODA事業を通じて、途上国の方の日本への評価は高く、親日国家を増やすことは、安全保障の面でも貢献していると感じました。
一方、ODA事業には「中抜き」や「賄賂」等、懸念をする声を聞いたことがあります。
現地を含め、職員にも聞きましたが、「日本政府はそんなことはない」とお答えになりました。当然ですが。
今回の視察ではそこまでは調べることはできませんでしたが、国民からODA事業を心から認めてもらうためにはそのような懸念を払しょくしなくてはいけません。
今後の国会の質疑で、お金の流れ、チェック方法等を質疑し、明らかにできたらと思っております。
本視察でお世話になりました、生稲団長、青島議員、同行の職員、関係者すべての方に感謝を申し添えて報告と致します。
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