2026/5/25
バスは地域住民の生活を支える重要なインフラの一つです。よく耳にするフレーズでありますが、これは道路運送法でいうところの乗合バス、いわゆる路線バスを指すことがほとんどです。しかし、バスにはイベントや学校行事などで利用する貸切バスがあります。いわゆる観光バスと呼ばれているバスです。

私はこれまで議会において、貸切バス事業を「単なる観光輸送」ではなく、地域経済や災害対応を支える「公共インフラ」の一翼として位置付け、提言を続けてきました。貸切バス業界は現在、運転者不足、価格競争、待機場所不足など、多くの課題を抱えています。一方で、修学旅行や遠足、観光、地域イベントなど、市民生活を支える重要な役割も担っています。
1.貸切バス業界が抱える課題
平成12年の道路運送法改正による規制緩和以降、貸切バス業界では価格競争が激化しました。参入規制の緩和によって事業者数は増加した一方、利益率の低下や人件費抑制、安全投資不足などの問題も発生しています。また、現場では、
①貸切バスの乗降場所不足
②待機場所不足
③エンジン停止規制による運転者休憩環境の悪化
④①~③による本来不要な回送による渋滞発生
といった課題も深刻化しています。

私は、これらを単なる民間事業者の問題として放置するのではなく、行政として環境整備を進める必要があると議会で提言してきました。
2.貸切バスも公共インフラである
令和6年12月議会一般質問では、貸切バスの社会的役割について取り上げました。貸切バスは、修学旅行や遠足、地域イベント、観光振興、そして何より災害時の代替輸送など、多様な場面で活躍しています。特に災害時には、鉄道が不通となった際の代替輸送として重要な役割を担います。大規模災害時は、被害を受けていない自治体から多くの職員が復興支援のために派遣されますが、その職員を輸送しているのも貸切バスです。「貸切バスなくして災害復旧なし」と言っても過言ではありません。私は議会で、「貸切バスも公共インフラの一翼を担っている」という視点を訴えました。

3.大和郡山市の入札制度見直しへ
私は、貸切バス事業者が安全に運行できる適正な環境づくりについて成果を出しました。貸切バスの運賃は、道路運送法に基づき、国土交通省への届出制度で運用されています。

しかし、価格競争を前提とした自治体の入札だと過度な価格競争が発生しやすく、安全対策や乗務員待遇への影響が懸念されていました。
その中で、大和郡山市では令和7年11月以降の貸切バス入札について、国土交通省公示の下限運賃区分(大型、中型、小型)を使用し、下限運賃を下回る場合は、運輸局への届出状況を確認する運用へ変更されました。これは、「安ければよい」という考え方から、「安全に運行できる適正価格の範囲で事業者間競争を実施する」という考え方への転換であると考えています。

貸切バスは、観光だけでなく、市民生活や地域経済を支える重要な交通インフラです。私は今後も「貸切バスも地域を守る」という視点で議員活動に取り組んでまいります。
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