2025/10/10
今回の一般質問では、「自然環境を守り生かす街づくり」と「公共施設の最適活用」という2つのテーマで質問させていただきました。いずれも京丹後市の将来に大きく関わる重要な課題であり、財政的な負担も大きいものです。
私自身、この美しいふるさとである京丹後市の美しさに惹かれ、この街で暮らしたいと強く思った一人です。京丹後市の「美しいふるさと」こそが極めて重要な町の資源であり、まさに「環境資本」なのです。
京丹後市には「美しいふるさとづくり条例」という重要な条例があります。前文には「恵み豊かな環境を享受する権利を有するとともに、誇るべき財産として保全し、将来の世代に引き継ぐ責務を有している」と記されています。
この条例は平成13年に旧網野町で施行されたものを合併後に継承し、平成29年には全面改正が行われました。琴引浜の保全パトロールへの支援や裸足のコンサートの実施支援など、条例を根拠とした取り組みが継続されています。
現在、ワンハンドビーチクリーンアップ事業や海岸漂着物回収支援事業など、様々な環境保全施策が各部署で個別に実施されています。しかし、これらが単年度予算で実施される中、市民への波及や全市的な推進という点で課題があります。
そこで私は、この条例を「ハブ」として、これらの取り組みを体系化することを提案しました。条例では、市・市民・事業者それぞれに責務が定められており、この条例に基づいて協力する責務があることを伝えていくことで、より強い効果が生まれるのではないでしょうか。
また、環境省が進めているローカルブルーオーシャンビジョンを京丹後市に落とし込む形で、「京丹後市の海のビジョン」をつくっていくことも提案しました。市民環境部長からは、「市民へのさらなる波及や全市的な推進は今後の重要な課題と認識している。引き続き条例を生かしながら関係機関、地域、市民の皆様と連携して環境保全の取組を進めていきたい」との答弁をいただきました。
人口が減っていく社会状況の中で、取り組まれてきた方々の中に疲れが出ており、「続けていけるのか」という不安感が大きくなっています。「去年したから今年もする、今年もしたから来年もする」という継続のあり方には限界があります。
必要なのは、改めてビジョンを作って役割分担をし、効果的に実施できるようにあるべき姿に軌道修正していくことです。美しいふるさとづくり審議会や日本一の砂浜海岸づくり推進協議会などの既存の枠組みの中で、しっかりと検討を進めていただきたいと要望しました。
離湖の水質が著しく悪化しています。今年7月20日と21日、緑色に変色した離湖の水が小浜海水浴場の遊泳区域へ流入し、遊泳者の安全を考慮して一時的に遊泳禁止の措置が取られるという事態が発生しました。
本来であれば最高の水質基準を得ている、極めて美しい海である小浜海水浴場が、海の日の三連休やお盆の時期といった多くの観光客が訪れる時期に、真緑の色をして泡が出ている状況になったのです。
その要因は離湖と新樋越川の水質悪化です。匂いもかなり強く、離湖でレジャーをされている方々からは「これまでいた魚が、今年に限ってはかなりいなくなった」という声も聞かれています。


市民環境部長からは、「原因は植物性プランクトンの異常発生によるもので、健康を害するものではなく、水処理を行うことで水道水への影響はない」「下水道の供用などを進め、昔に比べると一定の改善は進んでいる」との説明がありました。
しかし、地元住民の方々からは「匂いがかなり臭い」という相談があったり、今年については「これまでこんなに汚くなったことはなかった」という声が私には寄せられています。
今の60代70代ぐらいの方々は、離湖で子供の頃に泳いでおられたそうです。今年の7月8月に離湖の水によって海水浴場が泳げなくなったわけですが、50年後、60年後に「私らが若い頃はこの丹後の海でも泳いでおったんだ」という未来が来るかもしれない。そう思えば、極めて将来の世代に申し訳ないと思うのです。
管理者が京都府であるということですが、京丹後市は「美しいふるさとづくり条例」を持ち、理念を持って守るべき責務を有しています。温暖化の影響があるということであれば、より一層これまでよりも取り組みを強くしていかなければいけません。
要因が何でこうなっているのか、どうすれば改善できるのかというところまで特定をしていただく必要があります。住民それぞれの認識で「こうすればいいんじゃないか」と述べられているだけでは、取り組みとして加速できません。
市長からは、「水質というのはしっかりと市としてもフォローしながら、住民の皆さんの健康・生活に影響がないように、府と一緒になってやっていくという態度が必要」「今年の状況はしっかり受け止めながら、歴史的な経過も含めて、いろんな角度から府と一緒に検討していく。どう改善ができるかという視点は絶えず持っていきたい」との前向きな答弁をいただきました。
まず第一段階として、きちんと調査をしていただき、要因の特定を進めていただきたいと強く要望しました。
令和14年度の供用開始に向けた峰山クリーンセンターの更新について、財政見通しでは事業費118億円と記載されています。
市民環境部長からは、「処理能力1日あたり60トンを想定し、令和4年度の建設単価を用いて試算した」との説明がありました。しかし、「令和4年度の建設単価を用いているので、現段階では相当大きな上昇率が見込まれ、相当な額になってくる」とのことです。
総務部長からは、118億円の財源内訳として、国庫補助金約39億円、市債約71億円、一般財源8億円との説明があり、市の実質負担額は約60億円と見込まれているとのことでした。
ただし、「物価高騰などの変動要素があり、現段階でクリーンセンターのみについての金額の上限を見込むことはできない」との答弁でした。118億円から1割上振れするだけでも12億円、2割上がれば24億円と、財政への影響は極めて大きいものです。
現在、新たな処理方式の導入の可能性、他市町への外部搬出、施設の長寿命化、広域処理の可能性など、様々な選択肢を含めて検討が進められているとのことです。
私からは、近隣から移住される方が「京丹後市のごみの分別が簡素で楽」という理由で京丹後市を選ぶケースもあり、現行の焼却処理施設の処理能力があることは重要な社会インフラであると指摘しました。
一方で、仮に財政負担により新設が困難な場合は、分別区分の見直しやリサイクルフローの再構築、手数料の見直しなども併せて検討が必要になるとのことです。
自然環境という「共有の資本」を次世代に引き継ぐこと、そして市民生活に不可欠なインフラを持続可能な形で維持していくこと。この二つの課題について、財政状況を見据えながら、市民の皆様とともに考えていく必要があります。
離湖の問題については、まず要因の特定と調査を進めていただくこと、クリーンセンターについては、今の見込み額が確定的ではないことを前提にして、財政見通しを評価していく必要があります。
引き続き、京丹後市の未来のために取り組んでまいります。
詳しい一般質問の様子は、YouTubeでご覧ください。
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ホーム>政党・政治家>鳴海 まさのり (ナルミ マサノリ)>【京丹後市議会】一般質問レポート:自然環境の保全とクリーンセンター更新について