2026/7/18
令和8年5月18日に提出された市有地におけるフェンス等の占用状態の是正を求める住民監査請求について、監査結果が公表されました。
市有地におけるフェンス等の占用状態の是正等に関する住民監査請求に対する監査結果(芦屋市)
監査対象となったのは、奥池町にある芦屋市所有の下水道用地です。
この土地には、市が設置したものではないフェンスや通路、植栽等が存在していました。市は令和2年4月頃までにその状況を把握し、関係者に文書を送付した上で、協議や現地立会も行っていました。しかし、その後具体的な対応が進まないまま長期間が経過しました。
監査委員は、黒色フェンスについて、関係者に期限を定めて撤去または原状回復を求めるべきと判断しました。任意の撤去等が行われない場合には、法的手続の実施も検討するよう勧告しています。また、市が令和2年の時点で状況を認識していたにもかかわらず、具体的な管理措置が完了しないまま長期間が経過したことについて、違法または不当に財産の管理を怠る事実があると認定しました。
至極真っ当な監査結果だと思います。
この土地は、日常的に市民が利用する場所ではありません。奥池町住宅地からも少し離れており、日々の管理が難しい場所であることは理解できます。
しかし、当該地は遊休地ではなく、下水道用地として役割を持つ土地です。将来の下水道管の更新や事故時の緊急対応に備えるためにも、市がいつでも管理できる状態にしておく必要があります。保安上の観点からも、適正な管理が必要であることは言うまでもありません。
今回確認しておくべきなのは、なぜ令和2年に一度対応しながら、その後の処理が止まってしまったのかという点です。優先度が低い案件だったのかもしれませんが、未解決のまま放置することは問題があります。
担当者の記憶や個別対応に任せるのではなく、定期巡回や写真記録などを通常業務に組み込み、継続的に確認できる仕組みが必要だと思います。
こうした問題が一件見つかった場合、ほかの市有地にも同様の事例がないか確認するのは、官民を問わず基本的な対応です。
台帳上は市有地として管理されていても、実際の現場がどうなっているかは別の問題です。以下のような観点での定期チェックは必要だと思います。
今回の件を契機に、類似する事例がないか横断的に確認してもよいのではないでしょうか。
芦屋市は複数の土地を所有しています。有効活用されていない土地も残っており、その活用についてはサウンディング調査も行っています。
芦屋市にはフラットな土地が非常に少なくなっているという観点から、キープしておいたほうがいいという考え方も分からなくはありません。しかし、やはり遊休地として長く塩漬けになるようなことがあるのであれば、売却を検討することも必要です。
一方で、今すぐの使途はなくても、将来の行政需要やインフラ管理のために保持すべき土地もあります。その場合は、保有理由と管理方法をセットで考えなければなりません。
今回の監査結果を個別のフェンス問題だけで終わらせず、市有地の現場管理を改めて確認する契機にしてほしいと思います。
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